ソーシャル=ダンピング

日本の企業が労働者の賃金を不当に低くおさえ、それによって安い製品を生産して輸出することは、日本の社会が不当に安い価格で投売り(ダンピング)しているのと同じだという意味。

定為替政策:犬養毅内閣の高橋是清蔵相の為替政策。円の為替相場を意図的に低下させ、円安を利用して輸出の増進を図る政策。


恐慌からの脱出
世界恐慌への対応策として、アメリカは1933(昭和8)年以来、フランクリン=ローズヴェルト( Franklin Roosevelt, 1882~1945)大統領のもとで、政府資金を投入して農業を保護し、大規模な公共事業をおこすなど、いわゆるニューディール政策を実施して経済危機を乗り切った。また、イギリスは1930年代初めから、本国と属領との結びつきを強めてブロック経済圏を強化した。そして、日本商品の進出を国際価格を無視したソーシャル=ダンピングと非難して、それをおさえるために、輸入品に対して割当制をとり、高率の関税をかけるなど、自国の産業を保護した。しかし、日本の綿織物の輸出は、後退した生糸・絹織物輸入にかわって飛躍的に拡大し、輸出規模はイギリスにかわって世界第1位となった。ー方日本は、輸入の面では綿花・石油・屑鉄・機械など、依然としてかなりアメリカへの依存度が高かった。
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