昨日のことを思い出す。本を読み、仕事が少し進み、軽い昼食の後ごろりとベッドに横たわって、外の物音に耳を澄ませていると、ほんとうに一人でよかった、と思う。窓から洩る光も、こども達の歓声も、間遠い車の音も、芳醇な意味を内包して、きらきらと粒立って見える。ぼくから孤独はいなくなり、満ち足りた気持ちだけが残る。