ハルヒ「団内恋愛禁止!」キョン「ふーんじゃあお前のこと諦めるわ」ハルヒ「えっ」
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ハルヒ「ちょっと待ちなさいよ」
キョン「なんだ」
ハルヒ「あ、あたしのこと諦めるってどういう意味?」
キョン「そのままの意味だが」
ハルヒ「わかんないわよ!もっとはっきり言いなさい!!」
キョン「ハルヒのこと好きだが脈がなさそうなので諦めるって意味だ」
ハルヒ「!!」 ハルヒ「ふ、ふーん。あんたあたしのこと好きなわけ?」
キョン「ああ。でも安心しろ。諦めるから」
ハルヒ「待ちなさいよ!!」
キョン「なんだ」
ハルヒ「あたしのこと好きなんでしょ!!」
キョン「そうだと言ってるだろ」
ハルヒ「ならなんで諦めるなんて言うのよ!!」 キョン「団内恋愛は禁止なんだろ?脈ないってことじゃないか。なら諦めるしかないだろ」
ハルヒ「あ、別にそんなつもりじゃ…」
キョン「なんだ」
ハルヒ「そんな簡単に諦められる程度の好きだったわけ!?」
キョン「いや脈がないんじゃ思い続けても仕方ないじゃないか。お前にも迷惑だろ?」
ハルヒ「…っ!」 ハルヒ「べ、別に迷惑とかじゃ…」
キョン「ストーカーにはなりたくないしな」
ハルヒ「…」
キョン「じゃあな」
ハルヒ「待ちなさいよ!!」
キョン「なんだよ」 店主「……は?」
俺「チキンラーメン。」
店主「いやここラーメン屋……それにうちの店にチキンラーメンなんかないよ………」
俺「チキンラーメン。」(チキンラーメンを厨房に投げつける)
店主「………帰ってくれ。」
俺「チキンラーメン」 ハルヒ「あ、だから、そんな簡単に諦めるとか…ダメよ!!」
キョン「なんでだよ」
ハルヒ「当たり前でしょ!あんたのそういうところがダメなのよ!!好きなら…もっとがっつり行きなさいよ!!好きなんでしょ!あたしのことが!」
キョン「いや団内恋愛禁止なんだろ?」
ハルヒ「別に片思いは禁止してないわ」
キョン「一方的に思い続けても迷惑かけるだけだろ?」
ハルヒ「だ、だから、その…迷惑じゃない…わよ…?」モゴモゴ キョン「何が言いたいんだ、さっきから」
ハルヒ「だからぁ、簡単に諦めるのはあんたの悪いとこって言ってるの!」
キョン「…」
キョン「お前俺のこと好きなのか?」
ハルヒ「は!?そんなわけないでしょ!!バカじゃないの!!」
キョン「ならお前に片思いしてても無駄じゃないか」
ハルヒ「それは…」 ハルヒ「恋に無駄なんてことないと思うけど!」
キョン「恋愛は精神病じゃなかったのか…」
ハルヒ「人の恋心を否定するような無粋な真似はしないわよ」
キョン「はぁー…で、なんだ。お前の言いたいことは脈がない相手でもひたすら想い続けろと」
ハルヒ「そうよ!!」 ハルヒ「!?」
古泉「そうなんですか」
キョン「ああ、ようやく世間一般の常識ってもんを理解したらしい」
ハルヒ「ちょっと!何勝手な事言ってんのよ!」
キョン「誉めてるんじゃないか」
ハルヒ「あたしはね!歳とって丸くなったりしないの!いつもとがってるの!」
キョン「そうか?」
ハルヒ「結婚だって、あんたが一生独り身で可哀想だから仕方なくしてあげただけだし」
ハルヒ「結婚したって、団長の方が偉いんだからね!あんたは一生あたしの雑用係なの!」
キョン「まあ、口ではアレだが、毎朝早起きして弁当作ってくれるんだ」
ハルヒ「ちょっ」
キョン「仕事でどんなに遅くなっても、帰ってくるまでは寝ずに待ってるしな」
古泉「いいお嫁さんですね」
ハルヒ「わあああああああ!!」 ハルヒ「あんた、あたしのこと好きなんでしょ!なら全力で口説いて、全力で落としてみなさいよ!!」
キョン「…団内恋愛禁止はどうしたんだ」
ハルヒ「だ、だからぁ!そーゆーのも無視しちゃうくらいあんたが情熱的に口説いてきたら、あたしも、その、考えを変えたりとかしないわけでもないし…」
キョン「俺が本気でお前を口説いたら絆される可能性もあるってことか?」
ハルヒ「あぅ…」 ~別の日~
みくる「え、ええ?いいんですかぁ、こんな高そうなお店」
ハルヒ「気にしないの、みくるちゃん。あたしのオゴリよ!」
みくる「そ、そんな、悪いです」
ハルヒ「いいのよ、どうせキョンのお金なんだから」
みくる「で、でも」
ハルヒ「ここのパスタ、美味しいわよ~」
みくる「……悪女ですねえ」
ハルヒ「んふふ、キョンは私の奴隷だもの」
~昨晩~
キョン「明日、朝比奈さんと会うんだって?」
ハルヒ「ん」
キョン「ほら、これでなんか美味しい物食べてこいよ。せっかく久しぶりに会うんだし」
ハルヒ「で、でも」
キョン「いいからいいから、楽しんで来いよ」ナデナデ
ハルヒ「……あ、ありがと」 キョン「ハルヒが俺のこと好きになって俺と付き合う可能性もあるってことか?」
ハルヒ「あるわけないじゃないの!!!!!」
キョン「じゃあ無駄じゃねえか」
ハルヒ「あっ」
キョン「ハルヒ、ごめんな色悩ませて。俺お前のこと諦めるから」
ハルヒ「!!!」 みくる「奴隷って……それはキョンくんが可哀想な気が……」
ハルヒ「そもそも夫婦なんてのも世間体なのよ」
ハルヒ「あたしは別にどうでもよかったんだけど、キョンがあまりに結婚してくれってせがむから」
みくる「も、もしかして、あんまり仲良くないんですか」
ハルヒ「仲良いも何も、ご主人様と雑用係よ。主従関係だもの」
みくる「は、はあ」
ハルヒ「ビシバシ働かせて、楽させてもらわないと」
みくる「そ、そんな家庭で、キョンくん浮気とかしないんですかね……」
ハルヒ「まあ、向こうがどうしてもっていうから結婚したのに、浮気なんかされたらただじゃ置かないけど」
ハルヒ「その辺はぬかりないわ。あたしもバカじゃないし」
みくる「はあ」
ハルヒ「ちゃんとお風呂で変な形跡が無いか毎日確認してるしね」
みくる「えっ」
みくる「一緒にお風呂入ってるんですか」
ハルヒ「……ちょっと待った、今のなし」 ハルヒ「あ、ま、まって…」
キョン「新しく好きな女でも作るか。やっぱ高校生だし彼女とかほしいしな」
ハルヒ「それならあたしと…」モゴモゴ
キョン「じゃあな、ハルヒ」
ハルヒ「待ってよ!!!!」
キョン「うお!!なんだ!」 ハルヒ「その…あ、あたし、が、」
キョン「?」
ハルヒ「別に…あんたと…」
キョン「はっきりと言えよ。お前らしくないな」
ハルヒ「だから!!あたしがあんたと付き合ってあげてもいいって言ってるの!!!」
キョン「!?」 キョン「どういう風の吹き回しだ」
ハルヒ「え、えっと…コホン。一応SOS団に引き込んだのはあたしだし、あんた彼女欲しくて、しかもあたしのこと好きなんでしょ?なら、なってあげないこともないわよ…?」
キョン「団内恋愛禁止は」
ハルヒ「今日から無し!!」
キョン「随分横暴だな…今更か」 キョン「つまり責任感か?」
ハルヒ「そうよ!」
キョン「断る。そんな気持ちで付き合ってもらっても嬉しくないしな」
ハルヒ「!!」
キョン「それにそんな関係じゃキスとかもできないだろ?」
ハルヒ「は!?」
キョン「俺だって男子高校生だ。そりゃ彼女ができたら色々とやりたいさ。色々とな」 みくる「一緒にお風呂に入ってるなんてびっくり」
ハルヒ「ち、違うわよ!」
みくる「夫婦で仲良くお風呂かあ……いいなあ」
ハルヒ「だから違うって言ってるでしょ!」
みくる「でもさっき一緒に入ってるって言ってましたよね?」
ハルヒ「だからそれは、バカキョンが一緒に入りたいって言うから仕方なく……」
みくる「えっキョンくんがそんなこと言うんですか?」
ハルヒ「そうよ!そうじゃなきゃ誰があんな雑用係と……」
みくる「やっぱり入ってるんじゃないですか」
ハルヒ「あっ」
みくる「うふ。機会があったらまたお食事に誘ってくださいね。キョンくんとお幸せに」
ハルヒ「今のは撤回……ってちょっと!逃げるなぁー!」
ハルヒ「……行っちゃった」
ハルヒ「なんなのよ、もう……」
ハルヒ「……バカ」 ハルヒ「……別に、あんたがしたいなら、その、させてあげなくも…」ゴニョゴニョ
キョン「へえ。ハルヒは好きでもない男にキスさせるような女なのか」
ハルヒ「そんなわけないでしょ!!」
キョン「じゃあやっぱり俺のこと」
ハルヒ「好きじゃないわよ!勘違いしないでよね!!」
キョン「やれやれ…」
ハルヒ「えーーーっと……そう!あたしも、その、恋愛感情ではないにしろ、団員1号のあんたにはそれなりに愛着もあるし…別にキスくらいなら…」 キョン「やっぱいいわ。さっきも言ったがそんな気持ちで付き合ってもらっても嬉しくないし、キス止まりじゃな」
ハルヒ「はぁ!?あんた何考えてるわけ!!」
キョン「男子高校生に彼女ができたらそりゃやることやりたいと思うに決まってるだろうが」
ハルヒ「エロキョン!!スケベ!!」
キョン「やれやれ、もうお前には関係ない話だろ」
ハルヒ「ぐっ…」 ハルヒ「アンタのせいですっごい恥かいたわ!どうしてくれんの!」
キョン「俺のせいか、それは」
ハルヒ「当たり前でしょ馬鹿!これからみくるちゃんと会う時どんな顔していいか分かんなくなったじゃない!」
キョン「良妻ハルヒの姿をそのまま見せてやればいいんじゃないか?」
ハルヒ「はぁ!?それじゃあたしがまるでアンタに尽くしてるみたいになるでしょ!」
キョン「そうか、すまんな。俺は風呂にでも行って頭を冷やしてくるよ」
ハルヒ「まだ話は終わってないでしょ!あたしもお風呂、一緒に入る!」
キョン「…………」
ハルヒ「…………なによその顔、ぶっ飛ばすわよ」 ハルヒ「……わかったわよ!あたしが、その、あんたがしたいこと全部させてあげるから!!」
キョン「ハルヒ…無理するな。俺のこと好きじゃないんだろ?」
ハルヒ「好きじゃないわよ!!?好きじゃないけど、あんたが可哀想だからお情けで付き合ってあげてもいいって言ってるの!!」
ハルヒ「だいたいあんたなんか、他に好きな女ができたとしてフラれるに決まってるわ!!それで未練がましくストーカーとかしたりして、犯罪者になったり…なら先に団長であるあたしが全て受け止めてあげたら全部解決じゃないの!!そんなことになる前にね!!」 長門宅
ハルヒ「あーもう!ほんっとにムシャクシャするわ!」
長門「なぜ?」
ハルヒ「最近あの馬鹿キョンが主導権を握ろうとしてるのよ!」
長門「…………」
ハルヒ「だってあの馬鹿キョンよ?雑用だったアイツが団長であるこのあたしの上に立って言いはずがないでしょ?」
長門「……上に立つ?」
ハルヒ「例えば……あたしが何か服を買おうとしたら」
キョン『そんな高い服を買わんでもお前はこのワンピースで十分映えるぞ、むしろこっちのが似合う』
ハルヒ「……とかなんとか言って口出ししてくるのよ!頭に来るなんてレベルじゃないわ!」
長門「それで、どっちを買ったの?」
ハルヒ「買ったわよ、ワンピース!仕方ないから!」
長門「…………そう」 キョン「いや、俺はストーカーとかにならないから安心していいぞ」
ハルヒ「そういうタイプが1番やばいのよ!!とにかくあたしが付き合ってあげるって言ってるの!!不満なわけ!?あんたあたしのこと好きなんでしょ!!?」
キョン「ハルヒ…いいのか?」
ハルヒ「いいって言ってるじゃない!!」
キョン「そうだな、俺のしたいことなんでもさせてくれるとも言ったよな」
ハルヒ「え? え、ええ…たしかに言ったわね」 ハルヒ「どう思う有希!このキョンのあたしへの態度!」
長門「彼の態度は少なくとも、妻のことをよく考えている良い夫のそれだと思われる」
ハルヒ「本気で言ってるの?このままリードされっぱなしなんてあたしのプライドが……」
長門「あなたの個人的な感情や誇りは置いておくとして」
ハルヒ「え?」
長門「一般的な見地からの考察でも、私個人の考察でも、微笑ましいと形容される夫婦だと思われる」
ハルヒ「…………」
ハルヒ「ほ、微笑ましい……?」
長門「そう」
ハルヒ「あたしと、キョンが?」
長門「そう」
ハルヒ「…………」
長門「…………」
ハルヒ「か、帰る!邪魔したわね、有希!」
長門「そう。また来て、そして……お幸せに」 キョン「じゃあ早速…」がしっ
ハルヒ「ふひゃぁ!?何しようとしてんのよ!!」
キョン「いや、付き合った記念にキスを…」
ハルヒ「バカじゃないの!付き合った日にいきなりキスとかしないわよ!!そういうのはね!もっと1ヶ月くらい経ってからムード作って念入りにしなさい!」
キョン「そうか。ハルヒはそういうのがいいのか」
ハルヒ「い、一般論としてね」
キョン「場所は観覧車のてっぺんとかか?」
ハルヒ「別にあたしは…二人きりになれるばしょならどこでもいいけど!!」 キョン「そうかい。とにかく今日はもう帰るか」
ハルヒ「そ、そうね…しょうもない言い合いしてたらもうこんな時間になってたわ」
キョン「ハルヒ」
ハルヒ「なによ!」
キョン「手、繋いでいいか?」
ハルヒ「勝手にすれば!」
キョン「へいへい」手キュッ
ハルヒ「…ふん」 キョン「なあハルヒ」
ハルヒ「なによ!」
キョン「お前やっぱり俺のこと好きだろ」
ハルヒ「そんなわけないでしょ!!バカ!!」
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