俺と見知らぬおじいさんの心温まるような話を語るわ
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
けっこう昔の話だよ
ガソリンがリッター120円とかそんな昔の話なんだ
俺は用事があって他県に出かけててな。ガソリンメーターが半分以下になったから念のため補給しとくことにしたんだよ そんとき俺はギリギリスマホを持ってなくてガラケーだった
ガラケーのマップとかあんま使いこなしてないし、車にカーナビついてないしでな
どこにどんなガソリンスタンドあるかとかわからなくて手探り状態だった。あ、目的地は国道から脇道に曲がってから詳しい地図もらってたから安心だったけどね とにかくさ
ちょっとさびれた小さなガソリンスタンドで燃料補給することにしたんだ んで、ガソリンスタンドに入って車停めたわけよ
そしたら誰も来ない
仕方ないから別のスタンドで補給するかと思って車出そうとしたらさ
ヨボヨボの爺さんが出てきたんだ 俺は第一印象でそう思ってしまった
俺は年寄りには礼儀正しいほうだと思うが、さすがにガソリンスタンドの給油ヨボヨボの人はやめてほしい
その爺さんはどう見ても75は過ぎていてな。制服もなんも着てなくて作業ズボンに薄汚れた肌着っぽいラーニングシャツで現れたんだ まさか自分をガソリンスタンド店員と勘違いしてる認知症のご年輩の方ってオチじゃないよね?
そういう不安が一気に襲ってきた ガソリン入れる?
爺さんはそう聞いてきた。タメ口で いやいやいやいやいやいや
レギュラーかハイオク入れるか聞けよと。タメ口とか本当にどうでもいい
頼むから軽油入れるのだけは簡便してくれ
俺は心の中でそういう思考をグルグル巡らしていた でもそれでも
大丈夫だろうとは思った。レギュラー満タンのオーダーをしたんだ
でも、俺は助手席側のサイドミラーで爺さんの行動を監視せずにはいられなかった 案の定、爺さん俺の車のガソリンタンクの蓋を落としやがった
そんで何食わぬ顔で給油を始めた。拾いもしないで ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています