雨雲に幽閉 隔離された空
捕縛された暗がりからの逃走
掴んだものはすぐにすり抜けた
信じたものは呆気なく過ぎ去った
それでも、それらが残していったこの温みだけで この人生は生きるに値する
失意の濁流を抜けて曇天から射す一条の光


その時、既にもう雨は上がっていた