「こういう人には来てほしくない」ーー。食べた皿に放置された数々の薬の空シート。薬の空き袋の放置について、茨城県水戸市の中華そば「いっけんめ」(@toriCafeIKKENME)店主のTwitter(現X)の訴えが話題を呼んでいます。

ラーメン店主の訴えに対して、「ゴミは持ち帰るのが当たり前」と賛同する声が上がった一方、「何がダメなん?食後に薬飲むなと!?」といった反発も寄せられました。
ラーメン店主は「薬を飲まないで、と言っているわけではありません」と強調します。自身が大病を患った経験から、薬の扱いに敏感になったといいます。店主に聞きました。

当たり前のように置いていくのは違う
ーー薬の放置問題を投稿した理由は。

「もともと何年も前から薬の空シート放置は気になっていました。私自身、大きな病気にかかり、素手で触ってはいけない劇薬を処方されたことがあります。
ゴム手袋で水に溶かし、飲んでいましたが、触ると皮膚から薬の成分が体内に入るため、乳幼児が触れると危険だと注意がありました。だから私自身は薬の空袋を飲食店に置いていくことは決してありません。

今回、不審な言動のお客さんが何個も空シートを置いていったのを見て、『注意喚起しよう』と投稿しました」

ーーどんなお客さんだったのでしょう。

「60代くらいのご夫婦だったのですが、店の前でずっとウロウロしていて、来店後も女性客は立ち歩くなど、落ち着かない様子でした。
『どの席にも同じメニューがありますからね』とご説明したのですが、イライラしたような反応があり、突っかかるような口調で注文を受けました」

「女性は大して食べずに旦那さんが食べ終わった皿にいくつもの薬の空シートを置いていきました。皿の上に空シートや空袋を置いていかれたら、店のスタッフが片付ける時に触らなければなりません。
触れると有害な薬なのかどうか、調べながら片付けるわけにもいきません。ずっと『仕方ないか』と思っていましたが、当たり前のように置いていかれるのは違うのかな、と思いました」

店主のツイートに対して、「これはひどい」「非常識を通り越してます」「ティッシュに包んでゴミ箱に」と賛同するリプライが相次いだ一方、「心が狭い」「何がダメなん?」「気を使ってゴミをお皿の上に乗せたの気づかないかな?」と批判するコメントも寄せられました。
また、薬の種類から肝硬変などを指摘する声もあり、「最後の晩餐感がある」と心配するリプライもありました。

「賛成8割、噛みついてきたのが2割というところでしょうか。勘違いしないでいただきたいのですが、私は『薬を飲むな』とは一言も言っていません。
店内にはゴミ箱も用意しています。ティッシュにくるんで捨ててくださるなら分かります」

ーー賛否を呼ぶ訴えはお客さんが減るリスクもあります。

「訴えても訴えなくてもリスクはあるんです。『薬を放置しないで』と言わず黙っていれば、これまで通り黙って皿の上の薬をつかんで捨てるしかない。
リスクを冒(おか)して声を上げる人がいないと、世の中は変わりません。『店がそんなこと言っちゃいけない』というコメントもありましたが、そんなルールある?と思います」

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茨城県水戸市の中華そば「いっけんめ」は、これまでも爪楊枝を丼にぶちまけた客や、コショウを瓶ごと投入した客の迷惑行為をTwitterで訴えてきました。反発の声も覚悟の上で発信を続ける店主は「店にも客を選ぶ権利はある」と話していました。

薬の空シート「置いていかないで」 ラーメン店主の訴えが波紋「これはひどい」「何がダメなん?」「最後の晩餐感」(まいどなニュース)
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