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2023/07/19(水) 09:35:53.785ID:EZ9UJCl60まず県内に拠点都市が県庁所在地以外に存在しない。
同じ東北地方で隣の福島県なら県北に県庁所在地福島市、中央には商都・郡山市、沿岸部に人口最多のいわき市がある。しかし山形では県都・山形市が経済的にも人口でも最大で突出しているのみ。それでも人口は20万程度と少なめで、第二都市の鶴岡市でも11万人と半分以下の都市格だ。
多くの県は、県庁所在地を中心にまとまるように社会資本が整備されているが山形の場合沿岸部の庄内地方と山形市のある内陸地方が月山の険しい山岳の存在で分断されている。山形自動車道はいまも月山周辺で分断されているし、庄内から山形市を結ぶ鉄道も存在していない。すると庄内からは山形市にまとまらず、寄り出やすい新潟方面にベクトルが向いてしまう。なので隣の秋田のように県庁所在地以外死んでいる田舎県もいくらでもあるが、秋田市は30万都市。山形は県庁所在地に県土全体が集約されないので山形市であってもスカスカになってしまうということだ。
そして山形はストロー化が特にひどい。東京が比較的近く気軽に上京できるので山形新幹線開通以降ストロー現象化が激しく、沿線の米沢などに住んでいれば山形市まで出るより東京を出る選択をしてしまうのだ。また山形市は東北の100万都市の仙台市と直接隣接し、山形道開通後は高速バスで日帰り通勤・通学圏になったので、仮に山形市にとどまれても仙台にストローされてしまう。そのため山形市は最近、全国で初めてデパートが全滅した県庁所在地になった。仙台の藤崎に行った方がいいからだ。
日本で一番過疎の県といえば鳥取県、ワースト二位は島根県だが、実はこれらの山陰地方の方が山形よりはましだ。鳥取は県面積が極めて狭く、山形県の面積は鳥取に島根県土の大部分を合わせた範囲に相当する。同じ範囲に引き延ばせば、山陰には鳥取市・松江市という主要都市があるが、山形県には山形市1つしか同格の都市はない。
また田舎で今後の唯一の食い扶ちは観光業でしかないが、山陰には鳥取砂丘や島根では出雲大社・世界遺産の石見銀山という県を代表する見どころがあるが、山形にはキラーコンテンツがない。世界遺産も当然なければ隣の福島・宮城・秋田・新潟にはある「重伝建」さえ1つもない。田舎の限られたセールスポイントである風情、郷土性が、山形にはない。
福島なら大内宿の茅葺の家並み、秋田なら角館の武家屋敷群、山陰なら赤瓦の集落風景のような自然と調和する歴史的町並みが浮かぶが、山形は古い古民家があっても文化的価値を認めず簡単に潰してしまうし、田んぼの中にタワーマンションを作るような秩序意識に欠け文化的無知蒙昧な民度の低さから「ただの何もない無機質で粗末な田舎」感だけが強調され、山形出身者は賢い人間から何もない地元の社会レベルの低さや文化的程度の低さを見限ってますます仙台なり東京なりに出ていき、衰退が加速するのである。