前頭葉の機能が活発な若い頃は、「さすがにこれを言ったらまずいな」と抑制が効いていた部分が、前頭葉の機能低下とともにそのまま発言してしまうようになります。たとえば、髪型や服装を変えてきた女性に「○○ちゃん、彼氏でもできた?」と絡んでしまう。これは、気になるコの興味を引きたくていじわるをしてしまう子どもそのものです。こうした言動も、大人になるにつれ、「そこまで親しくもないのにプライベートを詮索するのは野暮だな」と自分の中で抑制がきくようになり、適切な距離感を保てるようになるのですが、前頭葉の機能が低下すると、まるで赤ちゃん返りしたかのように言いたい放題になってしまいます。

 ほかにも、女性の腰回りを見て「元気な赤ちゃんが産めそうだね」と言ってみたり、カラオケの歌声を聞いて「夜もいい声出しそうだね」などと口にする中高年男性も驚くべきことに存在しています。その結果、周囲からは呆れられ、しかも、年齢を重ねているので誰からも注意されない。そして、本人はそのことに気づかないので、呆れられている原因がわからず、異性にしつこくつきまとったり、逆ギレするなどして、どんどん孤独を深めてしまいます。
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