火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第22号

令和5年7月10日 16時15分 福岡管区気象台 鹿児島地方気象台 共同発表

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 口永良部島では、古岳付近の浅いところを震源とする火山性地震がさらに増加しており、新岳に加え、古岳においても噴火の可能性があります。

発表種別 内容 発表状況 火山
火口周辺警報:噴火警戒レベル レベル3(入山規制) 継続 口永良部島

火山の活動状況等

 口永良部島では、古岳付近の浅いところを震源とする火山性地震が6月下旬頃から多い状態となっていましたが、昨日(9日)からさらに増加しており、振幅もやや大きくなっており、FDKL(京)観測点上下動成分で100マイクロメートル毎秒を超える地震も時々発生するようになっています。火山性地震は、9日は151回、本日(10日)15時まで164回(ともに速報値)発生しています。
 
 このことから、新岳に加え、古岳においても噴火の可能性があります。
 
 なお、本日の噴煙の状況は雲のため不明です。
 
 GNSS連続観測では、6月下旬頃から一部の基線において山体の膨張を示すわずかな伸びの変化が認められている可能性があります。
防災上の警戒事項等

 新岳火口及び古岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。また、向江浜地区から新岳の南西にかけての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるため注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、11日(火)16時頃に発表の予定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。