韓国最大野党・共に民主党が6日午後7時、国会本会議場前のロタンダホールで福島第1原発汚染水海洋放出に反対する17時間の徹夜座り込みに入った。
しかし徹夜座り込みの開始から1時間も過ぎないうちに議員の隊列は乱れ始めた。フィリバスターの最初の発言者だった魏聖坤(ウィ・ソンゴン)議員が「(党が)私に15分を要求したが、1時間(発言)する」と話すと、議員らはざわついた。党の福島汚染水放出阻止対策委員長を務める魏議員は「政治を日本の目でなく国民の目に合わせてすることを願う」などの発言を続けると、ある重鎮議員は「耐えられない」と言って建物の外に出て行った。

続いて多くの議員が席を外し始め、携帯電話を取り出して電話をしたり本を読んだりする議員もいた。座り込みをする議員の間では「本当にフィリバスターと思っているようだ」という声も出てきた。

魏議員は発言開始から43分後、「あまりにもやめろというのでここまでにする。いくつかもっとあるが…」と言いながら発言を終えた。議員らは笑いながら拍手と歓呼を送った。魏議員が演壇を下りると、司会を担当していた高永寅(コ・ヨンイン)議員は同僚議員らに「10分程度(発言を)してほしい」とし「我々の決然とした意志を見せるために当分は出ていく姿は自制してほしい」と呼びかけた。

しかしその後も議員らは一人、二人と席を外し、午後9時半ごろには約70人だけがロタンダホールに残っていた。最前列に座っていた李在明代表も携帯電話を取り出したり無線イヤホンを耳に入れる姿が取材陣に目撃された。時間がさらに流れると三々五々集まって対話する議員が増え、横になる議員も出てきた。

民主党は0時ごろ、フィリバスターを中断した。当初、党は午前8時まで議員全員が徹夜の座り込みを続ける計画だったが、4組に分けて2時間ずつリレー方式で交代していくことに変更した。このため12時ごろ国会本館前には帰宅する議員を乗せる車が並んでいた。ある重鎮議員は同僚議員に「私は朝4時に出てくることはできない。そんなことできるはずがない」と言って車に乗った。