ここ数年、SNSの飛躍的な発展によりフィンランドのヘルシンキ自然史博物館でひっそりと展示されていたとある復元模型が全世界に広まり、新たなネットミームが誕生しました。

サカバンバスピスと呼ばれるオルドビス紀の絶滅動物を復元した展示物の、そのあまりに情けない姿は人々を魅了し、忘れ去られた太古の歴史に新たな光を照らしています。

サカバンバスピスは1986年にボリビアのコチャバンバ県で発見された絶滅動物で、無顎類(むがくるい)と呼ばれるグループに属しており、基準種であるS. janvieriのほか、3種の未記載種の存在が知られています。

無顎類はその名前の通り顎(あご)のない動物たちのグループで、そのほとんどが絶滅しており、現在はヤツメウナギやヌタウナギの仲間しか生き残っていません。

サカバンバスピスの体長は約25cmと、500mLペットボトルよりも一回りほど大きく、目が正面についており、さらにその内側には諸説あるものの2つの鼻孔があったとされ、体の前部上下には2枚の硬い骨板が、後部は特殊な鱗で覆われていたとされています。

かつてのゴンドワナ大陸の浅い海の沿岸地域に生息していたとされており、常に開いたままの口で海底の食べ物を吸い込んで食べていたようです。

また、尾びれしか持っていないことから、おそらく泳ぎが下手だったと考えられており、その形状からオタマジャクシのように泳いでいたとされています。

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