個人の現金・預金は前年比2・9%増の1088兆円となり、金融資産全体の54・3%を占めた。現金が3・3%増の105兆円、預金が2・9%増の983兆円だった。金融機関を除く民間企業では、現金・預金が1・5%増の323兆円だった。

 個人の金融資産は前年比2・4%増の2005兆円で、年度末として初めて2000兆円を超えた。投資信託の残高の増加に加え、円安による外貨建て保険の評価額の上昇も追い風となった。

 現金・預金は、日銀が13年4月に大規模な金融緩和を導入する直前の12年度末に比べ、個人で1・3倍、企業で1・6倍に増えた。コロナ禍で家計の消費が慎重になったほか、企業が先行き不透明感から手元資金を厚くする傾向が強まった影響も大きい。

https://www.yomiuri.co.jp/economy/20220627-OYT1T50052/