https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230403/K10014024811_2303302037_0330204307_01_05.jpg

根本祐二 教授
「修理、撤去の予算がまったく確保できない状況が国全体で起きていて、予算を確保できない状態では通行止めにするしかありません。1970年代の高度成長期に橋は年間およそ1万本架けられていました。耐用年数を60年ほどと考えた場合、2030年にはこの1万本の橋を架け替えなければならない計算となり、老朽化はこれからもっと深刻になっていくと考えられます。点検や修理などに手をこまねいている間に、さらに老朽化が進む悪循環が非常に懸念されます」
根本教授によれば、アメリカでも1980年代にインフラの老朽化が集中したものの、人口が増加していた時期だったため、増税で乗り切ったが、人口減少が進む現在の日本では、そう簡単にはいかない。

日本の構造的な問題が解決を難しくしているのだ。

根本教授は「優先順位をつけていくこと」の重要性を指摘する。
根本祐二 教授
「これまでと同じようにすべてのインフラを維持するのは『不可能だ』と皆が認識する必要があります。その上で「では、どのようにたたんでいくのか」を真剣に議論する時期に来ています。そして、議論する時には、橋だけではなく、学校や図書館、文化ホールなどの公共施設も含め、インフラ全体の中で優先順位を付けて、予算を配分していくことが必要です」

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