ただ、私だけで判断するのは良くないと思い、
次の世代の若い人たちの意見を聞いて
「本当にIBMと組んで2ナノの先端ロジック半導体の量産が日本でできるのか」
ということを話し合って決めたいと考えました。

 そこで19年冬ごろに「Mt.FUJIプロジェクト」という名前の検討会を立ち上げて、
知り合いの技術者に1人、2人と声を掛けて数人のメンバーを集め、
毎週水曜日の夜に会議を開いた。それがスタートです。

 正直に言えば、最初の頃は「そんなのうまくいくわけがない」と言う人も多かった。
日本の微細化のプロセスは、
TSMCやサムスンから20年近く遅れているのに一気に2ナノに飛ぶなど不可能だと。

 そういう人たちは「付いていけない」と言って去ってしまい、
何度かメンバーは入れ替わりました。
最終的には7人くらいが残って「できる」という結論を出しました。

https://diamond.jp/articles/-/317283