米CNNテレビ(電子版)は14日、ロシア国防省が受刑者を採用して「突撃部隊」を編成し、昨年10月にウクライナ東部の前線で「壊滅的な損害」を被っていたと報じた。

 これまで民間軍事会社「ワグネル」が刑務所で戦闘員を募集したことは、広く知られている。国防省もワグネルも「プーチン大統領の恩赦」を受刑者に提示したとみられ、国家ぐるみの関与が浮かび上がった。

 元受刑者は東部ドネツク州の激戦地バフムト周辺に投入された。5万人のうち4万人が戦死したという推計もある。ロシア軍は同州で「大規模攻勢」を開始し人的損耗が激しいとされ、兵員増強が急務になっている。

ワグネルを巡っては、逃亡するなどした戦闘員への「超法規的な処刑」も波紋を広げた。部隊運用の主体が国防省となっても、元受刑者らは同様に過酷な環境に置かれているもようだ。元受刑者らはCNNの取材に「最前線に送られ、敵軍だけでなく友軍からも意図的に撃たれた」「負傷しても治療を受けられず、銃弾などが身体に残ったまま戦闘に戻された」と証言している。 

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