ブロントさん「ゼロの使い魔?」
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一人の騎士は仲間と共に巨獣と対峙していた。
騎士は仲間と連携を取り、仲間を守るために盾となって巨獣の攻撃を一手に引き受けていた。
騎士が巨獣が繰り出す凶腕の薙ぎ払いを左手に持った盾により受け止めている間騎士の仲間達は
武器を手に巨獣に向かう者、魔法を詠唱する者、呪歌を歌う者、矢を射掛ける者、傷を癒す者、と
彼ら各々に与えられた役割を果たし、「絆」で繋がれた力は一つの巨大な力となり巨獣に対し獅子奮迅していた。 追い詰められていた獣はその命の最後の灯火を燃え上がらせ
その巨大な角を突き出し荒れ狂うようにその巨大な力の中心となっていつ騎士に向かい突進した。
手にした禍々しい風貌の剣で受け流そうと体を捻らせたが予想以上の衝撃により剣は騎士の手から弾かれてしまった。
騎士は剣が弾かれた方向を一瞬だけ一瞥した後、再び巨獣に目を向け盾を構えたが巨獣はすでに息絶えていた。
仲間の魔道士の古代魔法の詠唱が完了しており、巨獣の遺体となった体は燻る火に埋もれていた。 事が終わった事を確認した騎士は落とした剣を拾いに向かった時、
剣が刺さっていた雪土の傍らに一輪の夢幻花が咲いていた事に騎士は目を留めた。
本来咲く所とは違う場違いな地に咲くその一つの花の香りは騎士の中に眠る懐かしい記憶に触れた
騎士は何気ない気持ちでその花を土ごとそっと引き抜き、腰に充てたかばんにそっと仕舞った
その瞬間、
ふと誰かに呼ばれたような気がした ―――――――――――
うしろを振り向く騎士
―――――――――きて
声を聞いた騎士
――――――はやくきて
彼を呼ぶ声を聞いた騎士
―私の使い魔はやくきて!! 少女の悲痛な声が彼を呼んでいると気付き辺りを見回し再び正面に振り向きなおした瞬間
騎士の前に突如鏡の様なものが現れ咄嗟に盾を構えたが甲斐も無く一人の騎士は鏡に吸い込まれていった
◆ ◆ ◆ ◆ 「はやくきて!私の使い魔はやくきて!!!!」
それに呼応するかの様にサモン・ゲートが眩く光り、白く輝く一人の『男』が引き摺りだされる様に現れた。
200サントは超えるであろう長身痩躯の『男』は王宮の衛兵が着ている様な白い板金鎧の上に同じく白いサーコートをかけていて、
その左手には落ちかけた太陽の光でさえ眩しく反射する金縁で彩られた蒼い金属の盾が『男』の顔を遮る様に構えられていた。
(まさか人間が召喚されちゃうなんて!?)
(まさか人間が使い魔として召喚されるとは!?)
不意に現れた予想外の使い魔に二人は驚愕した。
『男』の全身が引き出されると、役目を遂に終えたサモン・ゲートは見る見ると萎み、そして消えた。
そして自分がいた場所とは違う所に連れてこられた事に気づいた『男』はその掲げた盾を降ろし、辺りを見回し、
目前にはポールのような杖を携えた頭髪がやや寂しい男性とマントを羽織った少女の姿を見た。 ブロントさんも懐かしい時代になってきた
稀に良くあるくらいしか普段じゃ使わなくなったな ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています