ぼく「こ、ここが異世界……」 美少女「せやで、楽しむンゴ」
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
美少女「よろしくンゴ」
ぼく「君はいったい……」
ボロボロの歯にフケの付いた髪の毛、肌は一見すると綺麗に見えるがよく見るとギトギトと脂ぎっている。
声自体は可愛いので一見、美少女だと勘違いしてしまうのも無理はないだろう。 多分。
美少女「なにジロジロ見てるん? 話きこか?」
そう呟く彼女の口はヌチャヌチャと糸を引いていた。
ぼく「あ、いや……ぼくはなんで死んでしまったのかな、と……」
美少女「さぁ」
ぼく「さぁって……」
美少女「でも異世界らしく転生者には使命があるさかい、あんま生前のこととか考えんとええんちゃう?」
長文で話すとなんJ民ですらないただの汚い関西のおっさん……いや、美少女だ。
ぼく「使命ってなんなんですか?」 美少女「それはこの村を、世界を救うことよっ!」ビシッ
まるで人差し指に花丸が見えそうな勢いでこちらを指さしてきた。
てか救うって何からだ!?
辺りを見渡してもザ・異世界な、中世ヨーロッパ風ののどかな村。
活気に溢れているが農村付近の街だけありどこか奥ゆかしい町並みをしている。
美少女「なにから救うのかって……? 分からないの?アレよアレ……えーと……」
頭をぐりぐりしながら考えだす。
その場で右足を軸に3回転した後、屈伸運動をさらに3回、体を左右に振りはじめた。
少し揺れた後 はっ!( ゚∀゚)とした顔でこちらへ近寄ってくる。
美少女「盗賊よ盗賊! 最近多いの!!」
ぼく「もっと異世界感あるやつがいいんだけど……」
美少女「じゃあVIPの書き込み数増やすお仕事のほうがいい? 皆助かるわよ」
それは絶対に嫌だ。
……内心、異世界にもVIPがあるのかと少し驚いたが話が脱線しそうなのでぐっと堪える。
美少女「それなら決まりね~! いつもイキってる盗賊の命乞いを聞くのは楽しみね!」
ぼく「……」
異世界転生にはおバカな女の子が付き物だ。とはいえここまでバカだと先が思いやられる。
それに問題は山積み。 スレタイで猛虎弁を使いたかったため詳しい設定を飛ばしていたが今現在所持金が無い。
ぼく「そんなことよりとりあえず今晩の寝床を探さないか」
美少女「だから盗賊倒そうって言ってるでしょ。 あんなのあたしならイチコロなんだからっ!」
めっちゃイキってるじゃん
お前ら「……すぐ言う~。ネトウヨだろw」
・・・。
美少女・ぼく「「!!!!!!!??」」
お前ら「よし、さあ。 冒険の始まりだな!」
関節が見当たらないほど太った中年が声を上げた。
これで僕らの冒険が終わりだったことを、まだ誰も知る由もない。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています