「棋士」目指す里見香奈・女流五冠、編入試験第1局は黒星…「次局以降もしっかり準備」

 将棋の棋士と女流棋士は別制度で、棋士になった女性はまだいない。試験対局は原則月1回行われ、3勝で合格する。

 第1局の相手、徳田四段は4月に棋士になり、ここまで公式戦12勝1敗、勝率9割2分3厘で全棋士中1位という俊英だ。振り駒で後手番になった里見女流五冠は、得意の中飛車から積極的に指したが、中盤以降リードを許す展開に。最後まで攻め合う姿勢を見せたものの、徳田四段に押し切られた。

 里見女流五冠は終局後「こういった大きな舞台で指せることはなかなかない。次局以降もしっかり準備して、目の前の対局に全力を尽くしたい」と話した。

 里見女流五冠は島根県出雲市出身で、史上最多の女流タイトル通算49期を獲得。昨年7月~今年5月、女流出場枠のある棋戦で棋士相手に10勝4敗(勝率7割1分4厘)の好成績を上げ、女性で初めて受験条件(10勝以上かつ勝率6割5分以上)を満たした。