妹「うんち食べたいお!」
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「……え?」
俺は耳を疑った。
いや、聞き間違いだろう。きっとそうだ。そうに違いない。
俺はもう一度聞いてみることにした。
「ごめん、今なんて言ったんだ? よく聞こえなかった」
妹「うんち食べたいって言ったのー! お兄ちゃんは私のこと嫌いなの!?」
「…………」
どうしよう……。
俺の妹が変態だった件について……。
「……そっかぁ、じゃあ今日も頑張ってトイレに行こうか?」
妹「うぅ~ん! 違うのおおおおおおおぉぉぉ!!」
妹はそう言って俺に飛びついてきた。
そして、そのまま押し倒される。
「ぐへぇっ!?」
妹「私はね! お兄ちゃんのうんこを食べたいの!! わかる!? お兄ちゃんのうんこだよ!?なんでわかってくれないのおぉぉ!!!」
「ひぃいいいっ!?」
俺は恐怖した。
この子怖いよおおおっ!! もう完全に頭がおかしくなっている。
でも、こんな状態になってしまったのには理由があるのだ。
それは数日前に遡る―――
*** 「ほら、ご飯だぞー」
俺はいつものようにペットフードを持ってくると、それを床に置いた。
しかし、彼女は一向に食べる気配がない。
それどころか、部屋の隅っこに行って震えていた。
「あれ? 食欲ないのか?」
俺は心配になって彼女に近寄ろうとした
「ガウッ!」
すると突然吠えられた。
まるで『それ以上近づくんじゃねぇ!』と言われているようだ。
「ど、どうしたんだよ急に……」
彼女が怯えている原因はすぐにわかった。
彼女の首輪から伸びる鎖である。
その鎖が部屋の入り口まで伸びており、そこから外に出
「グゥウウウウウーッ!!」
れないようになっていた。
つまり彼女はここから出られないようになっているのだ。
「……よしよし、大丈夫だからな」
俺は優しく声をかけながら頭を撫でた。
最初は警戒していた彼女だが、次第に落ち着いてきたようで大人しくなる。
「さて、どうしたものかな……」
とりあえず、ご飯は食べさせないといけない。
俺は餌入れを持ち上げると、そこにドッグフードを入れようとした。
「ガウウゥッ!!」
するとまたもや吠えられる。
やはりドッグフードではダメらしい。 仕方ないので、別のもの
「グルルルルーッ!!」
入れようとすると、また吠えられた。
「……あのさ、別にこれしかあげちゃいけないわけじゃないんだぞ?」
「ガルルッ! ワンッ!」……なんか会話が成立してる気がするけど気のせいだろうか。
「まあいいか……。じゃあ今日はこれあげるよ」
俺はそう言うと、ポケットの中からある物を取り出した。
それは犬用のビスケットだ。
これは前に仕事中に貰ったもので、まだ沢山残っている。
これを細かく砕いて与えればいいだろう。
俺は早速作業に取り掛かった。
「ほら、ちょっとだけ待ってろよ?」
「ワフ~♪」……うん、やっぱり会話できてるよね。
***
そんなことがあり、今ではすっかり懐かれてしまったという訳だ。
ちなみに名前は"ポチ"である 「ほら、今日の分だぞ~」
「キャウン!」
嬉しそうな鳴き声を上げながら尻尾を振っている。……本当に可愛いんだけど、どうしてこうなったんだろう。
「はいはい、いいから早く食べようねー」
俺はそう言いながらポチの首輪についた鍵を外す。
これで自由に動けるようになったはずだ。
だけど、
「クゥーン……」
なぜか寂しそうな目で見つめてくる。
「えっと……まさかついて来るつもりなのか?」
俺の言葉を聞いた瞬間、目を輝かせてこちらを見てきた。……これは間違いない。付いてくる気満々だ。
「……わかったよ。じゃあ一緒に行くか」
「ワオーン!」
こうして散歩に行くことになったのだが……。 散歩と言っても、ただ近所を歩くだけである。
本当はもっと遠くに行きたいのかもしれないが、首輪のせいでそれができないのだ。
「あー、今日もいい天気だなぁー」
「キャウン!……キュゥン」
「ん? どうかしたか?」
「ワフゥー」
ポチは何かを訴えかけてきているように見えるが、残念ながら何を言っているかわからない。
でもなんとなくわかるような気がするのはなんでだろう……。
「あ、そうだ。今度新しいオモチャを買ってきてやるよ」
「ワフー!?」
「だから今は我慢してくれ」
「ワフ……(́・ω・)」
なんだかすごく悲しそうな顔をされた。……うぅ、そんな顔されると罪悪感がすごいんですけど
「……はぁ、わかったよ。じゃあお昼寝するか」
「ワォー! ワンッ!」
俺はその場に座り込むと、そのまま横になった。
そして、その上にポチが乗る。
「わふーん♪」
どうやらお気に入りの場所らしい。
「よし、それじゃあそろそろ帰るぞ?」
「キャン!」
俺は立ち上がると、家に向かって歩き出した。
「わんっ! わんっ!」
「はいはい、ちゃんと連れていってあげるからなー」
俺は苦笑しながら答える。
ポ
「キャウン!」
「……え?」……あれ? なんでだ? なんで急に鎖が伸び始めたんだ? 鎖の長さは余裕で足りているはずなのに、鎖だけが伸びている。
その先に繋がっているのはもちろんポチだ。
「ちょ、おい!?」
なん
「グルルルッ!!」……なんで怒ってるの?
「お、落ち着け! 一体何があったんだ!?」
俺は慌てて問いかけるが、返事はない。
鎖に繋がれているのはポチなのだ。当然と言えば当然である。
「グウウウッ!!」 しかし、
「ガアアッ!!」
それでもなお彼女は暴れ続けていた。……まずい。このままだとポチが怪我をしてしまう。
「くっ、仕方ないな……」
俺は覚悟を決めると、
「ガウウゥッ!!」
「よし、いい子だ」
彼女の首輪に手
「グルルッ!」…………かけたところで動きを止める。
危なかった……。もう少しでまた吠えられるところだった。
「ガウウゥッ!!」
「えぇ……」……だからなんでだよ。
俺は諦めると、ゆっくりと手を伸ばしていく。
そして、その手をポチの
「グルルッ!!」……噛まれた。
「痛ったぁ!! お前、マジかよ!」
俺は思わず叫んでしまう。
本当にこいつは何がしたいんだ……。
「ガウウゥッ!!」
「ああもう! わかったよ! 好きにしてくださいよー!」
「ワフ~♪」……結局、俺には逆らうことなどできなかった。
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