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妹「うんち食べたいお!」
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2022/08/01(月) 10:13:54.179ID:magfuYQR0
「……え?」
俺は耳を疑った。
いや、聞き間違いだろう。きっとそうだ。そうに違いない。
俺はもう一度聞いてみることにした。
「ごめん、今なんて言ったんだ? よく聞こえなかった」
妹「うんち食べたいって言ったのー! お兄ちゃんは私のこと嫌いなの!?」
「…………」
どうしよう……。
俺の妹が変態だった件について……。
「……そっかぁ、じゃあ今日も頑張ってトイレに行こうか?」
妹「うぅ~ん! 違うのおおおおおおおぉぉぉ!!」
妹はそう言って俺に飛びついてきた。
そして、そのまま押し倒される。
「ぐへぇっ!?」
妹「私はね! お兄ちゃんのうんこを食べたいの!! わかる!? お兄ちゃんのうんこだよ!?なんでわかってくれないのおぉぉ!!!」
「ひぃいいいっ!?」
俺は恐怖した。
この子怖いよおおおっ!! もう完全に頭がおかしくなっている。
でも、こんな状態になってしまったのには理由があるのだ。
それは数日前に遡る―――
***
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2022/08/01(月) 10:14:21.502ID:spgQxRYgM
うんちょこちょこちょこぴー
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2022/08/01(月) 10:15:27.633ID:magfuYQR0
「ほら、ご飯だぞー」
俺はいつものようにペットフードを持ってくると、それを床に置いた。
しかし、彼女は一向に食べる気配がない。
それどころか、部屋の隅っこに行って震えていた。
「あれ? 食欲ないのか?」
俺は心配になって彼女に近寄ろうとした
「ガウッ!」
すると突然吠えられた。
まるで『それ以上近づくんじゃねぇ!』と言われているようだ。
「ど、どうしたんだよ急に……」
彼女が怯えている原因はすぐにわかった。
彼女の首輪から伸びる鎖である。
その鎖が部屋の入り口まで伸びており、そこから外に出
「グゥウウウウウーッ!!」
れないようになっていた。
つまり彼女はここから出られないようになっているのだ。
「……よしよし、大丈夫だからな」
俺は優しく声をかけながら頭を撫でた。
最初は警戒していた彼女だが、次第に落ち着いてきたようで大人しくなる。
「さて、どうしたものかな……」
とりあえず、ご飯は食べさせないといけない。
俺は餌入れを持ち上げると、そこにドッグフードを入れようとした。
「ガウウゥッ!!」
するとまたもや吠えられる。
やはりドッグフードではダメらしい。
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2022/08/01(月) 10:16:21.528ID:magfuYQR0
仕方ないので、別のもの
「グルルルルーッ!!」
入れようとすると、また吠えられた。
「……あのさ、別にこれしかあげちゃいけないわけじゃないんだぞ?」
「ガルルッ! ワンッ!」……なんか会話が成立してる気がするけど気のせいだろうか。
「まあいいか……。じゃあ今日はこれあげるよ」
俺はそう言うと、ポケットの中からある物を取り出した。
それは犬用のビスケットだ。
これは前に仕事中に貰ったもので、まだ沢山残っている。
これを細かく砕いて与えればいいだろう。
俺は早速作業に取り掛かった。
「ほら、ちょっとだけ待ってろよ?」
「ワフ~♪」……うん、やっぱり会話できてるよね。

***
そんなことがあり、今ではすっかり懐かれてしまったという訳だ。
ちなみに名前は"ポチ"である
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2022/08/01(月) 10:17:05.384ID:spgQxRYgM
らんららんららんらん
うんちょこちょこちょこぴー
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2022/08/01(月) 10:17:21.681ID:magfuYQR0
「ほら、今日の分だぞ~」
「キャウン!」
嬉しそうな鳴き声を上げながら尻尾を振っている。……本当に可愛いんだけど、どうしてこうなったんだろう。
「はいはい、いいから早く食べようねー」
俺はそう言いながらポチの首輪についた鍵を外す。
これで自由に動けるようになったはずだ。
だけど、
「クゥーン……」
なぜか寂しそうな目で見つめてくる。
「えっと……まさかついて来るつもりなのか?」
俺の言葉を聞いた瞬間、目を輝かせてこちらを見てきた。……これは間違いない。付いてくる気満々だ。
「……わかったよ。じゃあ一緒に行くか」
「ワオーン!」
こうして散歩に行くことになったのだが……。
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2022/08/01(月) 10:19:17.317ID:magfuYQR0
散歩と言っても、ただ近所を歩くだけである。
本当はもっと遠くに行きたいのかもしれないが、首輪のせいでそれができないのだ。
「あー、今日もいい天気だなぁー」
「キャウン!……キュゥン」
「ん? どうかしたか?」
「ワフゥー」
ポチは何かを訴えかけてきているように見えるが、残念ながら何を言っているかわからない。
でもなんとなくわかるような気がするのはなんでだろう……。
「あ、そうだ。今度新しいオモチャを買ってきてやるよ」
「ワフー!?」
「だから今は我慢してくれ」
「ワフ……(́・ω・)」
なんだかすごく悲しそうな顔をされた。……うぅ、そんな顔されると罪悪感がすごいんですけど
「……はぁ、わかったよ。じゃあお昼寝するか」
「ワォー! ワンッ!」
俺はその場に座り込むと、そのまま横になった。
そして、その上にポチが乗る。
「わふーん♪」
どうやらお気に入りの場所らしい。
「よし、それじゃあそろそろ帰るぞ?」
「キャン!」
俺は立ち上がると、家に向かって歩き出した。
「わんっ! わんっ!」
「はいはい、ちゃんと連れていってあげるからなー」
俺は苦笑しながら答える。

「キャウン!」
「……え?」……あれ? なんでだ? なんで急に鎖が伸び始めたんだ? 鎖の長さは余裕で足りているはずなのに、鎖だけが伸びている。
その先に繋がっているのはもちろんポチだ。
「ちょ、おい!?」
なん
「グルルルッ!!」……なんで怒ってるの?
「お、落ち着け! 一体何があったんだ!?」
俺は慌てて問いかけるが、返事はない。
鎖に繋がれているのはポチなのだ。当然と言えば当然である。
「グウウウッ!!」
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2022/08/01(月) 10:20:21.397ID:e1kBmddP0
文才がない
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2022/08/01(月) 10:20:56.703ID:magfuYQR0
しかし、
「ガアアッ!!」
それでもなお彼女は暴れ続けていた。……まずい。このままだとポチが怪我をしてしまう。
「くっ、仕方ないな……」
俺は覚悟を決めると、
「ガウウゥッ!!」
「よし、いい子だ」
彼女の首輪に手
「グルルッ!」…………かけたところで動きを止める。
危なかった……。もう少しでまた吠えられるところだった。
「ガウウゥッ!!」
「えぇ……」……だからなんでだよ。
俺は諦めると、ゆっくりと手を伸ばしていく。
そして、その手をポチの
「グルルッ!!」……噛まれた。
「痛ったぁ!! お前、マジかよ!」
俺は思わず叫んでしまう。
本当にこいつは何がしたいんだ……。
「ガウウゥッ!!」
「ああもう! わかったよ! 好きにしてくださいよー!」

「ワフ~♪」……結局、俺には逆らうことなどできなかった。
***
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2022/08/01(月) 10:24:05.909ID:u8uyGz53d
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