色々と自分の中の何かと葛藤しながら切羽詰っている状況を演じて、
テスト中静まり返った教室の中、

「  俺  は  も  う  逃  げ  な  い  !  !  」
って大声で叫んだ

全く周囲が見えてなくて「精神時間のあの日を彷徨っていると、
頭の上から光が射し、迷いが晴れ、対象との葛藤から抜け出した瞬間」みたいな設定だった。
役者ばり叫んだ。

「  俺  は  も  う  逃  げ  な  い  !  !  」
って。
決まったと思った。

周りの女子は
「普段はクールで辛そうだったのに、やっと迷いが晴れたのね・・・
 うっうっう・・・勝てるわ。あなたならきっと・・・」
って泣いてくれてる情景が頭に浮かんだ。
男も「すげぇぜ・・・おめえはよぉ・・・」って
心打たれたみたいな事になって感銘受けてると思った。

しかし妄想とは裏腹に、一瞬空気が凍ったな。
教師が振り返り様にチョークを投げた、それが俺の口にヒット。
クスクス笑い声が聞こえたりして、あまりの落差に悲しいやら
恥ずかしいやらで居た堪れなくなり、涙目になりながら
「逃げないんだあああああああああああ」って教室から飛び出した。その後不登校。