https://www.city.aizuwakamatsu.fukushima.jp/j/rekishi/dayori/290403.pdf
会津若松市政だより 253号
昭和42年9月15日発行
明治戊辰百年記念特集号

ここに新たな決意
国務大臣・行政管理庁長官
松平 勇雄
我が会津にとって忘れることのできない明治戊辰の年から、既に百年の歳月が経ちました。
この百年は日本民族にとって実に波瀾多い期間でありましたが、特に会津にとっては変動と苦難の連続でありました。
徳川の親藩として受けざるを得なかった京都朝廷の御加護、孝明天皇の御信任、大政奉還を中心とする情熱の激変、
会津籠城と敗戦、斗南藩への移封、廃藩置県と新秩序への変遷、鶴ヶ城の取壊し、非中央政府側としての苦難、
勢津子姫の秩父宮家への御輿入れ、大東亜戦争突入と敗戦、戦後の混乱と復興、鶴ヶ城復元等々、
父祖三代に亘る喜びや、悲しみが、身近かに次々と思い出されて参ります。
然しながら、私共がここに明治戊辰百年祭を挙行致しますのは、このような思い出にふけり、
過去を探求するためでないことは申すまでもありません。
歴史は未来のためにあります。
歴史を正しく学び、歴史を将来に生かす叡知と勇気を持ったものだけが、未来の栄光を把むことが出来るのでありまして、
この百年祭の意義もここに存するものと確信致します。
私共は、この百年の間にそれぞれ栄辱を身に受けながら、郷土のために黙々と散って行かれた幾多の先人に心からの哀悼を掲げながら、
その心をうけついで新しい郷土の建設への精進を誓いたいと思います。

wikipediaより
宗谷岬にある、江戸時代の会津藩樺太出兵の時亡くなった藩士たちの墓に訪れた際、
「たんぽぽや 会津藩士の 墓はここ」という句を捧げている。