NBAは25日にプレーオフ1回戦の3試合を行い、東地区第5シードのラプターズ(48勝34敗)は敵地フィラデルフィア(ペンシルベニア州)で第4シードの76ers(51勝31敗)を103―88(前半54―41)で撃破。球宴出場のフレッド・バンブリート(28)を股関節の故障で欠きながらも、3連敗から白星を2つ並べた。

 パスカル・シアカム(28)が23得点と10リバウンド、OG・アヌノビー(24)が16得点をマークし、ベンチから出たプレシャス・アチューワ(22)も17得点とリ7バウンドと奮闘。チームの3点シュート成功は31本中8本(25・8%)と低調だったが、76ersのフィールドゴール(FG)成功率を37・5%に抑え込んで勝利を収めた。

 ラプターズのニック・ナース監督(54)はバンブリートが欠場したこの第5戦で先発とベンチ勢を含めてあえてポイントガードを起用せずに終了間際まで応戦。渡辺雄太(27)は100―82で迎えた第4Qの残り1分19秒からコートに登場し、右サイドからのドライブで76ersのマティス・サイブル(25)をかわしてレイアップを決めて2得点を記録した。

 今季平均109・9点(リーグ18位)だった76ersの得点が80点台に終わったのは今季7回目。得点王ながら右手親指を痛めているセンターのジョエル・エンビード(28)は40分出場して20得点と11リバウンドをマークしたものの、放った4本の3点シュートはすべて失敗した。

 なおこのシリーズの第6戦は28日にラプターズの地元トロント(カナダ・オンタリオ州)で行われるが、NBAのプレーオフで0勝3敗(過去143回)からシリーズを逆転したケースは一度もなく、3勝3敗までこぎつけたことも3回しかない。