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(’-’*川カミサマノシメイニジュンビデキテイルコトガホントウノシアワセ✨ホカナンテタイクツ❕コイイガイハ🍑ショウセツカイテミタオ🐰マタ♪
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0001jc!ダオ
垢版 |
2022/04/21(木) 21:23:37.492ID:qZ8k6rIe0
「ララア・スン…!」
自然、男は自分を誘いながら追い抜いてかあるいは逆についに自分がいつの間にか追い抜いてしまったかのように、今や遥か彼方の風の先に踊って実に自由に重力の波に揺ぐ一羽の羽ばたく美しい白鳥をなぜか今更に内心驚きながら、再び味わう子供時代の遊戯のなかのためらいのないその心の底からの本当の高揚の中にだんだんとはっきり見出すのでした。その時男の眉根は一種険しく醜く歪んで、もう既に非常に深い皺を刻みながらその息づかいと声をいよいよ危険に震わすようでした。そして妙なことに白鳥は次第に正気を取り戻すようにしてやはり、どうやらひとりの女性の姿をなんとなくゆっくり取り戻すのです。
「シャアとボクを、一緒くたに自分のものにできると思うな…!」
叫ぶ男の拳はただ空しく握られ震えました。
「意識が永遠に生き続けたら拷問よ。私はあなたたちを見ていたいだけ…」
美しい声でした。そして男は自覚しながらも実に、ひどく不思議でぽっつり消えていたような恐ろしい非常に生き生きと血の通う夢の中の砂漠のような単純な幼い心がまたそこで湧き起きるのでした。
「シャアは否定しろ!」
男は腕を横に払うと、たちまちに揺らいで光るふたりを隔てる煮え切らないようなその不自然な距離がなぜかすぐにも取り払われたように近づくのです。揺らぐ重力になめらかなワンピースを泳がせるように尚もまだ羽ばたくような漂うその女性の唇は、産まれたばかりのように幼く潤って興奮のためか桃色に、美しく震えるその柔らかな感触は今触れられるほどに近く男は目の前に感じられます。
「私は永遠にあなたたちの間にいたい…」
ふたりの間には無限の光が金に光って渦巻きました。涙が熱く、そこで目に湧いて出るのに男は何度目か再びのまた古い感覚とともに自身の唇を不審に震わせて感じます。それは他でもなくありふれたひとつの恋でした。
「それは、エゴだよ…!」
男は既に訳もなく衰弱し切ったようなその背中の後に、ギクリとなにか得体のしれない嘲笑うような憶えのある気配を感じました。
「彼は純粋よ…」
男がまた女性へ見返ってもふっつりとなぜかその笑顔は消えていて、突然浅黒い影の中に澱んで沈み、責めるような狂った光をその黒い瞳に妙に力強く宿らせて、儚く闇の中へそっと溶け入るようにしてもう今は消え去るのでした。
「また同じ悪夢を見るようになっちまった…!」

おわり
0002以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします
垢版 |
2022/04/21(木) 21:24:39.705ID:zCmKk1Ggd
読みにくい
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