うちの近くのノジマは店員まばら、活気がない、雰囲気悪い

「仕事に予算やノルマは必要ない」ノジマの販売員が"神対応"を連発できる知られざる理由

家電量販店でメーカーの販売員から自社製品をPRされたことはないだろうか。こうしたスタッフを店舗に一切置いていないのがノジマだ。予算やノルマも設けないという独自路線で、最高益を6期連続で更新しているという。独自路線に至った経緯を野島廣司社長に聞いた――。

横浜市に本社のあるノジマは、首都圏中心に205店舗を持つ業界6位の家電量販店だ。最大の特徴は「コンサルティングセールス」で、店頭に立つのは自社の従業員のみ。競合他社のようにメーカーや携帯電話会社からの派遣販売員を置いていない。量でなく質を売るから、「家電質販店」。社長の野島廣司氏(71歳)のネーミングだ。

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こうした販売方法と表裏一体なのが、同社の「予算なし、ノルマなし」という方針。「マニュアル」も極力少なくしている。この方針について野島氏は「日本的経営」と説明することが多い。戦後日本の「年功序列」「終身雇用」は、すっかり否定されている。それと現在のノジマとの接点を尋ねたところ、戦後の日本的経営ではなく、江戸時代後期から大正時代の経営だと答えが返ってきた。

 いわく、ノルマやマニュアルで無理やり働かせるのは西洋的な経営スタイル、奴隷と支配者の関係だ。その点、大正までの経営は全く違う。二宮尊徳、ペリー、坂本龍馬、福沢諭吉と歴史上の人物の名が次々挙がった。