マジでむずいと思う



とある酒屋の主人が明日の朝食を買いにパン屋へ出かけた。外は雨だったが傘は差さずにいた。

「おぉ旦那、どうも毎度です」

パン屋が濡れた酒屋を見ながらニタニタ笑う。

「2番のパンをくれよ、それから酒のつけを今日払ってもらおうか」

パン屋はいつも酔っ払った拍子に勘定を誤魔化すので酒屋は溜まったツケの代金を催促した。

しかしパン屋はまだニタニタ笑ったままでいた。

「おいからかってるのか」

酒屋はそれを見てついに怒り出し傘を振りかぶった。

「ね?これでチャラだ」

パン屋がそういうと酒屋はしばらく意味がわからず呆気にとられたが、すぐさま「しまった」と心の中で後悔した。