俺「はは、ごめんごめん。俺は転校してきた俺って言うんだ」

ハルヒ「ふーん。悪いわね。転校生ならもう間に合ってるの」

俺「ああ、それも噂で聞いてるよ。古泉くんだっけ?付き合ってるの?」

キョン「…」

ハルヒ「付き合ってないわよ」

俺「そうか、よかった。涼宮さん、俺と付き合ってくれないかな?」

ハルヒ「はぁ?」

俺「おや、聞いた噂では来るもの拒まずだったんだけどな」

ハルヒ(こいつ面倒臭いタイプだわ…)

ハルヒ「それはおあいにく様ね。あたしにはもう心に決めた人がいるの。こいつ」グイッ

キョン「は!?お前なに言っ」

ハルヒ「あたしたち付き合ってるわよね!?」ギッ

キョン「……あ、ああ。そういうことだ、悪いな」

俺「君が涼宮さんの彼氏なのか?……ふーん。わかった。ひとまず引き下がるよ。でも俺は諦めないからね」

ハルヒ「はぁ?ちょっと待ちなさ…行っちゃったわ」

キョン「で、俺がいつお前の彼氏になった」

ハルヒ「仕方ないじゃない!口が滑っちゃったんだから!それにああいうタイプ中学の時にもいたのよ。
ああいうのは諦め悪いったらないの!あたしは今男と付き合う気なんてさらさらないし、あんた今日からあたしの彼氏だからね。あいつの前だけでいいから」

キョン「……わかったよ」

キョン(面倒ごとに巻き込まれるのは毎度のことだし、俺はもう諦めているのだが、今回の場合はケースが違う。しかしなんでだろうな、全く断る気になれなかった)

キョン(こうして俺はハルヒの偽装彼氏を演じることになってしまった。やれやれ…どうなるんだろうな、これから)