タクヤさん「今日のお客様は……ソドムとゴモラでプレイをご所望……?」
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「タクヤくん、僕が君を指名してから随分になるね、
僕も色街ではそれなりに遊んできたつもりだが、
君ほどの逸材は初めてだ。
君を見込んで一つお願いしたい事がある」
「心身ともにハードすぎるプレイでなければ、何でも歓迎っスよ」
「なに、そんな大したものではないよ、
今日は年忘れに、初心に帰って、ソドムとゴモラに集う背教者になったつもりでプレイしたいんだ、
よろしいかな?」
「ソドムとゴモラ……?」 今宵の客は、どこぞの大学で教鞭を執っているとかいう、初老に差し掛からんとする男だ。
今をさかのぼる事半年あまり前の6月25日、
五月雨に街は濡れそぼち、ストロベリームーンも雲に姿を隠して恥じらう夜、
ふらりとどこからかやって来て、
何の気まぐれかオレを指名して以来、
オレの事がいたくお気に召したのか、
彼は事あるごとにオレを指名してくる。 大学に勤めているだけあって金払いはいいし、
「いやあ、自分で言うのも何だが、
学生の時分から僕はヨーロッパかぶれでねえ、
留学ついでにこんな文化までお土産に持って帰って来たんだよ、
ほら、これは料金とは別に納めて欲しい。
サービスしてくれた人には幾何かをはずむ文化が日本にも根付いてくれるといいんだがねえ」
と少なくないチップまではずんでくれる上客だ。
実生活においては品行方正のペルソナを纏う彼が、
何ゆえに、大学どころか義務教育すら満足に終えていないオレを前にして、
その全てをさらけ出し、淫蕩の限りを尽くすのか、それはオレには分からない。
おっと、色街でお客様のサンクチュアリに立ち入るのは野暮というものだ、
そんな事をオレが知る必要はないし、オレはそれ以上の事を知ろうとも思わない。
オレ、ガッコのベンキョー嫌いだし。 同性愛者でさえなければ、
世の中に数多蔓延る頭の軽そーなオンナどもが、
深紅のくちびるで彼を甘く誘い、黄色い声を上げながらまとわりついていそうな、
戦場にあって貴族の嗜みを忘れず、自ら敵に首級を上げさせた平敦盛そのままの優美な容姿に、
上皇さまのように柔らかで清らかな微笑みを湛え、
それでいてアラン・ミクリのハーフリムの奥底にぎらぎらと野心の炎を燃やしている、
コントラディクションの香りのような優男、
今宵の客はそんな男だ。 ソドムとゴモラ?
耳慣れぬ言葉にオレは目を丸くする。
かろうじて外国語である事は分かるが、それが何語であるかさえ分からない。
なのに、何故か記憶の底にある響きだ……
♪五月雨や蒼海を衝く濁り水♪
オレは五月雨の後の海のように濁った脳細胞に号令をかけ、難攻不落のファランクス陣形を組ませる。
ややあって思い出す、
ラピュタ副王、ロムスカ・パロ=ウル=ラピュタがオレに囁く。
「旧約聖書にあるソドムとゴモラを滅ぼした天の火だよ、
ラーマーヤナでは、インドラの矢とも伝えているがね」
ごめん、日本語の文章である事はかろうじて分かるけど外来語が多すぎてオレには理解できない。 そんなオレにも先生は優しく説明してくれる。
「旧約聖書については説明するまでもないと思うけれど、
我々の父祖がどんぐりを拾っていた頃……
いや、あの時代は男たちが野獣を狩りに出かけ
女たちが果実を拾い集めていた時代だ、
とにかく僕らのご先祖様たちがそんな原始的な生活を送っていた頃、
既に高度な文明を持ち我々の父祖の遥か先を征く名も無きユダヤ人によってものされ、
21世紀の今もなおユダヤ教徒、クリスチャン、ムスリムたちが聖典として大切にしている書物だよ。
全知全能のヤハウェが可愛いユダヤ人の為に何とかしてくれる短編か、
そのヤハウェを情熱的な言葉を以て褒めたたえる詩集で、
それ自体独立した書物としても読めるようになっているいくつかの文書を、
根本的なストーリーが崩壊しないよううまいことひとまとめにしたものなので、
成立過程にラグがあって、今の形になったのは比較的最近の事だけどね。 「旧約があるなら新約もあるんスよね?」
「その通り。カラスが死肉をついばむように、ヘリの軍勢を、
エッダの主神オーディン(ヴォータン)の住まう御殿ヴァルハラへと戦場に斃れた戦士の魂を運ぶ戦乙女(ヴァルキューレ)たちに見立て、
リヒャルト・ヴァーグナーの暴力的且つ陶酔的な音楽をバックに、
圧倒的な戦力で米軍がベトナム人たちを蹂躙するシーンで知られる地獄の黙示録で
日本人にもなじみの深い(ヨハネの)黙示録や
庵野監督のエヴァの中にも登場するマシュー、マーク、ルーク、ジョン(マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネ)の手になるとされる四つの福音書で有名な新約聖書、
あれはナザレのイエスがユダヤ教をベースにまったくあたらしい教えを説き、
彼の教えを布教させるために後世の人たちがまとめたものであり、(何を正典とし何を外典とするかは114514回位議論されているが)
基本的に旧約とはストーリー続きだが別物とされているので二つを混同しないよう注意が必要だ。 それはともかく、旧約聖書の中でも最も知名度が高く、且つ尊ばれている、
創世記という名の書物に、
ソドムとゴモラという一見何の変哲もない街が登場してね。
一見多田野何の変哲もない街のように見えるが、
創世記の中では金!暴力!セックス!を体現したような淫欲の街として描写されている。
その退廃ぶりや以下の通りだ。 天使「ロトさんとその家族に、この街は危ないですよと伝えなきゃ(使命感)」
ロト「おや、これは主のみ使いさん。うちにいらしてください、おもてなしをいたします」
ソドム人「あんたのところにいる客人を差し出せ。可愛がって(意味深)やる」
ロト「まだ独身の娘たちがいるからそれで勘弁してクレメンス……」
神「もうダメなンだわこの街。正義の鉄槌(硫黄の火)を下してやるンだわ。あ、ロトさんとその家族は逃げていいよ、でも後ろは振り向かないでね」
ソドム人とゴモラ人「ガシッ!ボカッ!アタシは死んだ。アナルセックス。」
ロトの妻「振り返っちゃダメ、逃げなきゃ(使命感)でもちょっとだけなら……振り返ったところアタシは死んだ。塩の柱。」
ロト「何とか逃げたけどあの一帯に住むのやーやーなの、生き残った娘たちと洞窟でひっそりと暮らそう……」、
ロトの独身の娘たち「こんなところに住んでいては私たち結婚できる見込みがないわ。お父様と交わって子孫を残しましょう」
実際は、創世記ほんへにおいては
ソドム人とゴモラ人はバイセクシャルではあるものの肛門性交者であったという描写はないが、
いつしか話が大きくなりソドミーと言うとアナルセックスの事を指すようになった、
英語を話すのに慣れていないからと言って間違っても英語圏でSo do meとは言ってはならないぞ!」 先生の蘊蓄を聞きながらプレイが始まる。
プレイシーンは申し訳ないが筆者が耳年増で未だ色を知らぬ故カット!カットカットアンドカットだ!
それに筆者如き素人がどんなに推敲を重ねたとて、その道のプロ、
色欲の王道を征く御本尊タクヤ様のものした本家怪文書を凌ぐ文書を生み出せよう筈もない、
文学の王道を征くゲーテも次のように歌っている、
「泣きながらパンを食べた者でなければ、大いなる御力は分からぬものさ」と……
経験こそが真に迫る名文を生み出すのだ……
えっちな文書が読みたければ、ご本尊のものした聖典をお読みなさい、
そこに森羅万象が書かれている、言いたい事はそれだけだ……(CV:ヨーハン=ヴォルフガング・フォン=ゲーテ) 「これをお読みの皆様もご多分に漏れずラピュタでソドムとゴモラを耳にした口だと思うが、
エロと戦記にやたら定評のある宮崎駿監督だけあってその手の事に関する知識は確かなんだけど、
インドに関する知識はガバ穴ダディーのアヌスの如くゆるケツなので注意が必要だ、
古代インドの天空神インドラが何を武器としていたかは114514回議論されているようにはっきりしておらず、
ほんへには金剛杵としか記述されていない(インドラの矢は世界最古の美人局、天女(アプサラス)を指すとも伝えられている)上、
そもそもインドラの武器(核兵器)が登場するのはマハーバーラタであり、ラーマーヤナの方ではない、
そもそもラーマーヤナの方はラーマという一人の男の英雄譚ではあるがマハーバーラタのような戦記ですらない、
まいっちゃうよねえ、その二つの区別もつかないなんてね……
それを間違うなんて、象牙の塔においては論文どころか学部生のレポートすら無情に教官から突き返されるくらい大問題だよ?
というかその二つをごっちゃにするようではセンター試験、
いや、今は大学入学共通テストと言うのか、こども庁といい頭の悪そうな名前だな(垣間見える筆者の本音)……すら突破できないよ?
全く覚える必要のない雑学だが、
マハーバーラタを完訳しようとした人は何故か志半ばに斃れるというジンクスがあって、
日本ではその例に漏れず辻先生も上村先生も……」
先生、ガッコのベンキョーはまた今度にしてくれよ…… 「全く関係ないが何故私は大みそかにこんなものを書きなぐっているのか自分でも理解に苦しむね。
↑↓に書いてある情報は一応間違いのないようチェックしたつもりだ、
勉学に使える情報とそうでないものが人種のサラダボウルのごとくごちゃ混ぜなので、
受験生各位は適宜情報の取捨選択をしていただきたい。
そして、この世界を生き抜くためのリテラシーを身につけていただきたい。
それでは、♪大晦日さだめなき世のさだめかな♪
今年あった事は何もかも忘れて、ヴーヴ・クリコのシャンパンで、良いお年を!」
「お客さん、来年も楽しく遊ぼうぜ!」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています