桃（強硬派）「シャミ子が悪いんだよ」 桃（穏健派）「シャミ子は悪くないよ」
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ある日 桃の家
桃「あれ、もうお昼か…、そういえばお腹すいたな、確かお菓子があった気が」
シャミ子「貴様またジャンクなお昼を過ごそうとしているなっ、仕方ないので、桃にご飯作ってあげます」
桃「ありがとうシャミ子。ってあれ、そういえばなんでまだ危機管理フォームの恰好してるの？」
シャミ子「朝、桃から筋トレでしごかれて変身してから戻れなくなってしまいました…、なんででしょう、調子が悪いみたいです」
シャミ子「けどまあ、この恰好でも普通にエプロンつけて作業すれば問題ないです」
シャミ子「今、作りますんで桃はちょっと待っててくださいね」
桃「………」 （桃の脳内）
桃（強硬派）「危機管理フォームの恰好でエプロンをつけるだなんて…マニアックすぎてもう我慢できない…、誘ってるよ絶対…。何されたって文句はいえないよ…、シちゃおうよ。シャミ子が悪いよ、これ」
桃（穏健派）「お馬鹿ッ、何いってるのっ！シャミ子は悪くないよっ！ シャミ子のことだから天然であんなことしてるだけっ！ 日中の真昼からシャミ子を襲ったりしたら、シャミ子に嫌われちゃう」
桃（強硬派）「ふーん、日中の真昼から、ね。それじゃいつならいいの？ 別の時間帯ならいいって意味なの？」
桃（穏健派）「な、そ、そこは引っかからなくていい…」
桃（強硬派）「ていうか君は単にシャミ子に嫌われるのが怖くて手が出せないだけ。いくじなしだよ」
桃（穏健派）「なっ……！」 桃（穏健派）「ち、違う…、こ、こういうのは順序よくゆっくりと仲を深めるべきであって…」
桃（強硬派）「にしてもほんとエッチな体してるよね、シャミ子は…」
桃（穏健派）「ひ、人の話をっ…！」
桃（飯炊き派）「シャミ子は悪くないよ…、私のためにご飯作ろうとしてるんだよ？ シャミ子、今日のご飯なにつくるのかな、楽しみだね」
桃（筋トレ派）「うん、シャミ子は悪くない。最近、筋トレの成果もでて、すこしずつ筋肉もついてきたし。あ、そうだ。シャミ子のためにまた特性のプロテイン作らないと」
桃（強硬派）「飯炊き派と筋トレ派は黙っててくれるかな？ 今、シャミ子のことで大事な話してるから。シャミ子が悪い。シャミ子が全部悪いんだよ、もういいでしょ？後ろから襲っても。はあ、はあ」
桃（穏健派）「な、息を荒くして…っ！お、おバカっ！そんなことしたらっ…！」 桃（強硬派）「はなしてくれるかな、穏健派っ！私の邪魔しないでっ」
桃（穏健派）「駄目だよ、襲うなんて絶対ダメ、認めませんっ！」
桃（飯炊き派）「シャミ子、今日のご飯何？」
桃（筋トレ派）「トレーニング用に新しいタイヤを用意しないとね」
桃（純情派）「もうやめてっ！」
桃一同「！！？？」 桃（純情派）「襲うって…何をするの…？シャミ子お姉ちゃんは悪くないよ…？ 襲ったりしたらだめだよ…ぐす…ぐす…」
桃（飯炊き派）「な、泣かないで。もうすぐでシャミ子がご飯つくってくれるし」
桃（筋トレ派）「簡単に泣いちゃだめ。もっと筋肉をつけないと…」
………
桃（穏健派）「ほら…、純情だった小さいころの私もああ言ってるっ！」
桃（強硬派）「……、け、けど…、お子様の出る幕じゃあっ…」
桃（穏健派）「強硬派は、小さいころの私が見てる前でシャミ子のことを襲うことができるのかな？そこまでのワル魔法少女だったのかな？」
桃（強硬派）「そ、それは…、ぐっ……！仕方ない…今日のところは」
桃（理系派）「くだらない言い争いが聞こえるね、いったい何があったのかな？」
桃（穏便派）「理系派…！」 桃（理系派）「そうやっていつもくだらないことで言い争いして…、まったく論理的じゃないね、君たちは」
桃（穏健派）「ごめん、理系派。けどもう強硬派もわかってくれたから」
桃（理系派）「論理的じゃないといえば、今のシャミ子の恰好も全然論理的じゃないね。なんで、危機管理フォームの恰好でエプロンをつけて料理をしてるのかな？」
桃（穏健派）「いや、あれはシャミ子が調子が悪くて危機管理フォームの恰好から戻れなくなったみたいで」
桃（理系派）「ふーん、けどおかしいよそれ。シャミ子は最近、だいぶ成長してきてるし、調子が悪いくらいで危機管理フォームを解除できないなんてことなんじゃないかな？ 全然論理的じゃないよ」
桃（穏健派）「え…それはどういう…？」
桃（理系派）「客観的にみて、シャミ子はわざと危機管理フォームを解除していない。そうとしかおもえないね。論理的に考えるとそうなる」
ざわ…ざわ…
桃一同「………」 桃（強硬派）「や、やっぱり誘ってるんだ…、シャミ子欲しがってるよっ！やっぱり！ シャミ子っ！シャミ子っ！」バンバンッ
桃（穏健派）「落ち着いて強硬派っ！そ、そんなわけないからっ、シャミ子はそんないやらしまぞくじゃあないからっ…！理系派はいい加減なこと言わないでくれるかなっ」
桃（理系派）「や…、わたしはどっちに加勢するわけじゃないけど…、客観的な意見を言っただけだから…」
桃（強硬派）「穏健派…、いつまで意地張ってるのかな…？今のシャミ子の姿みて…何も感じないのかな？」
桃（穏健派）「な…わ、わたしは別に何も…！」
桃（強硬派）「さっきからずっと顔真っ赤にしてシャミ子のころチラチラみて…、穏健派はウソつき魔法少女なのかな？キモチくらい正直にいったらどうなのかな？」
桃（穏健派）「そ、れは…」
桃（穏健派）「え、……エロ可愛い…とおもう…」ぼそっ 桃(マナー講師)「そそる格好してくれてる時点で何もしないのは逆に失礼です」 しーん……
桃（理系派）「あの、ちょっといいかな？」
桃（強硬派）「なに？理系派」
桃（理系派）「…一応今、客観的な立場で計算してみたけど…危機管理フォーム＋エプロン姿のシャミ子ってものすごくエロいって計算結果がでた」
桃（強硬派）「そっか」
桃（理系派）「それと……一応計算してみたんだけど」
桃（理系派）「さっき外出したミカンが買い物を終わらせて帰ってくるのはあと約2時間半後だと考えられるから…、そこを念頭においていこう」
桃（穏健派）「十分だね、強硬派」
桃（強硬派）「うん」 ………
シャミ子「ももー、あとちょっとでご飯できますんでもうちょっと待ってて…ん？」
ぎゅう…
桃「………」
シャミ子「え…？桃、いったいどうしたんです？なんで急に抱き着いてきて…？え？え？ あ、あの？ど、どうしたんです…？？」
桃「………」 桃「…ミ子が…るいんだよ…、いや…るくない…」ぶつぶつ
シャミ子「あ、あの…桃…、え、な、なんて言って…！？」
桃「シャミ子が悪いんだよ…、いや…シャミ子は悪くない…ううんどっちでもない…ただ、全会一致で」ぶつぶつ
桃「シャミ子がエロいんだよ…」
シャミ子「急に何言ってるんですか！？」
……
この３秒後、桃（理系派）の計算を大きく裏切り、きまぐれで買い物を予定より早く切り上げたミカンが元気よく帰宅し、桃の作戦は失敗に終わった……。
その晩、寝床についてから始まった桃会議は、失敗の責任を互いに擦り付け合う醜い争いに終始し、荒れに荒れたという。
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