指令員「脱線?」(←まだ言ってる)
車掌「脱線です。脱線事故です」
指令員「えーっと。列車が脱線してるということ」
車掌「そうです」
指令員「あー、それは何、車と当たっておる、とかそういうこと」
車掌「そうじゃないですけど、前、前が、ちょっとよく見えないですけどね」
指令員「うん。前はよく見えないけど」
車掌「はい」
指令員「脱線しているかもわからんということ」
車掌「脱線してます。線路から完全にはみ出しております」
指令員「ちょっと、車掌さんこのまま待ってよ」
指令員「運転士さん」
車掌「はい」
指令員「車掌さん」
車掌「はい」
指令員「まずね、今、止まっとる位置は、止まっている位置は」
車掌「はい」
指令員「運、車掌さんの真横を見て電化柱の番号か何か分かりますか」
車掌「えー、番号は分からないんすけど、平尾自動車工業ちゅうとこの手前です」
指令員B「平尾自動車工業の手前。
(本件車掌)手前ゆうか、その横に止まっております」
指令員「ほならね」
車掌「はい」
指令員「えーっと、どういうことかよくわからんのやけども、電話このままの状態でね」
車掌「はい」
指令員「えー、まずは状況を教えてくださいな。ほんで」
車掌「状況ですか」
指令員B「うん」
車掌「無線が完全に通じないもんでね、呼び出そうとしても。それで、急ブレーキ掛かったもんで、お客さんがみはりまして、『どうされたんですか』と言ったら『前、脱線してる』ということで、お客さんが」
指令員B「そしたら車掌さんね、一遍進行左側、列車から降りて、一遍、その前に走ってください」
車掌「あ、分かりました」
指令員「電話はこのまま繋ぎますから」
車掌「分かりました」

(輸送指令員B)うん。
(本件車掌)このまま、ほんなら、行ってみます。