(CNN) 米南部や南西部が過酷な熱波に覆われ、北半球が猛暑に見舞われる中、米航空宇宙局(NASA)の専門家が20日、来年はエルニーニョ現象の影響でさらに気温が上昇するだろうと予測した。

エルニーニョは太平洋の熱帯地域で海面水温が平年より高くなり、気象に影響を及ぼす現象。この夏は世界各地で極端な猛暑が続いているが、NASAゴダード宇宙科学研究所のギャビン・シュミット所長によると、今年のエルニーニョは数カ月前に始まったばかりで、まだそれほど大きな影響を及ぼしていないという。

シュミット氏は「我々が今、目の当たりにしている事象はエルニーニョが原因ではない」と指摘。世界の至る所で今後も猛暑が続くとの見通しを示し、「その理由は私たちが温室効果ガスを大気に放出し続けているからだ。私たちがそれをやめるまで、気温は上昇し続けるだろう」と強調した。

同氏によると、2023年は50対50の確率で観測史上最も暑い年になる見通し。24年はエルニーニョ現象の影響でそれをしのぐ暑さになりそうだと同氏は予想し、エルニーニョは今年末に向けてピークを迎えると指摘、「それがどれだけ大きくなるかが、翌年の統計に大きな影響を与えるだろう」とした。

https://www.cnn.co.jp/fringe/35206842.html