日本有数のものづくりの街として知られる東大阪市で30日、町工場の職人たちが自社の技術で改造したマシンを競わせる「製造業対抗 ミニ四駆大会」が開かれた。地元・大阪の金属加工会社が投入した「キモヲタ・ぶる~」号が、トーナメント戦を制して初代チャンピオンに輝いた。

「最強のミニ四駆」を決める初の大会を企画したのは、東大阪市を拠点に活動するものづくり集団「ザ・クラフターズ」。苦境に立たされる町工場の技術を全国に発信し、業界を盛り上げたいとの思いが込められた。

 クラフターズはこの大一番のために、4台が同時に疾走できる4層の立体型コース(1周約18メートル)を1カ月間かけて製作した。大会には全国から35チームがエントリーし、自慢の「超絶技巧」を取り込んだマシンを会場に持ち込んだ。

1レース5周の走行タイムを競うトーナメント戦を勝ち抜いたのは、大阪市西淀川区の「大橋金型工業」。同社で働く白石貴士さん(28)らがマシンの製作を担当した。

 マシンのボディーを支えるシャシーと呼ばれる部分や車体の一部に自社製のアルミプレートを組み込み、走行中の衝撃を可能な限り吸収しながら加速するミニ四駆を作り上げた。

 青色のスプレーでボディーを塗装。「車好きのオタク」を自任する白石さんなどにちなみ、愛車は「キモヲタ・ぶる~」と名付けた。

白石さんは「まさか優勝するとは思わなかった。何度も試行錯誤してマシンを作り上げたので、うちの技術がアピールできたらうれしい」と笑った。

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