ガタンゴトン…ガタンゴトン…

かりん「それで、その時のマジカルきりんがまたカッコいいの!」

かえで「ふゆぅ…もうその話はいいよぉ…遊園地の話しようよ…」

かりん「その後もまた面白くて……ひっ…!」

かえで「…かりんちゃん?どうしたの?」

かりん「…な、なんでもないの!あはは……、…っ」


次は~、南凪~南凪~


かりん「…かえでちゃん、降りよう…?」

かえで「え?まだ遊園地まで遠いけど…」

かりん「ごめんなさい…でも、ここで降りたいの…」


プシュー


かえで「ふゆぅ…どうしたのかり……かりんちゃん!?どうして泣いてるの?」

かりん「…な、なんか……触られた、みたい…」ガタガタ

かえで「触られたって……、…酷いよ!駅員さんに言いに行こう!……かりんちゃん?」(腕を掴まれる)

かりん「他の人には…知られたくないの…」

かえで「でもかりんちゃん痴漢されたんだよ!?ぜったい許せないよ!」

かりん「…し、しばらく休んだら平気だと思うの…っ、…だから心配しないで…大丈夫だから…えへへ…」(震えて泣きながら精一杯の笑顔)

かえで「…っ! …うぅ…ふぅぅ…っ」ポロポロ

かりん「う…うえぇ……」ポロポロ


駅の隅っこで、私たちはいつまでも泣いていた。
遊園地で一緒に被るつもりだったケモ耳のカチューシャが、私の手の中でしわくちゃに潰れていた……。