出撃や秘書艦の仕事が来ることはほとんどなく、ただ遠征と母校待機の日々。
艦隊主力の艦船たちが指揮官に頻繁に呼び出され交流を深めているのを羨ましく思いつつも
「この平和な母校で艦船同士和気藹々と安寧の日々を送るのも悪くない」
そんなことを考えていたある日、指揮官からの呼び出しがかかる。
特に呼び出されるようなことをした心当たりはない。最近話題の専用装備や改造の話が自分にも回ってきたのだろうか。
これで強くなれば指揮官にもっと構ってもらえるかもしれない。
流石にそんな都合のいいことはないだろうとはわかっているものの、名指しで呼び出されたという事実にどうしても淡い期待が沸き上がってしまう。
身だしなみをいつも以上に整えつつも出来るだけ平常を装い、私は指揮官室に向かった。
指揮官から告げられた内容は…

「え…退役……?」