「いま1200円の時給ですが、とても見合っていない。物価高騰で生活も苦しいので、当然の対価として賃上げを要求しました」

断固たる決意を示すのは、回転ずしチェーン「スシロー」のヤエチカ店でアルバイトとして働く大学2年生のAさんだ。埼玉の別店舗で働く大学生Bさんらとともに昨年8月に「回転寿司ユニオン」を結成。10%の時給アップを掲げ、12月に運営会社「あきんどスシロー」と団体交渉を始めた。

「募集要項に『昇給制度あり』と記されていましたが、職能給はわずか5円しか上がっていません。地方のパートさんは最低賃金に近い数字で働いている。自分の店舗は人手不足の中、1人で何役もこなすという過酷な労働です。魚を一枚一枚スライスしたり、ネタの解凍、食器の片付け、お客様対応など一人で何役もこなさなければならない。まったく割に合わない状況です」(大学4年のBさん)