鹿児島湾の海中をゆったりと泳ぐ、白いまだら模様の魚。ほかの魚と比べるとかなり大きい。

【映像】海中をゆったりと泳ぐ“謎の巨大魚”

 見慣れないこの魚の正体は、高級魚の「クエ」と世界最大級のハタ科である「タマカイ」を掛け合わせて生まれた「人工交雑魚」だ。成長すると、体長1メートル以上、体重は100キロを超えると推定されている。

 高級魚「クエ」の味と「タマカイ」の成長の早さを併せ持つ魚として近年養殖が進み、回転寿司店にも登場するなど人気となっている。

 しかし、本来であればいけすの中にしかいないはずの魚が、なぜ鹿児島湾で目撃が相次いでいるのか。鹿児島大学総合研究博物館の本村浩之教授は、以下のように推測した。

「台風などで養殖用のいけすから逃げ出した可能性がある」(本村教授、以下同)

 そのうえで、生態系バランスが崩れるおそれがあると指摘している。

「本来、鹿児島湾にいるはずの魚が交雑魚に食べられたり、エサの競り合いに負けたりするなどして、生態系バランスが崩れるおそれがある」


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