降龍天臨霹(こうりゅうてんりんへき)
 古より現在に至るまで、世界各地には人が空を飛ぶという鳥人伝説が多々あるが、中国においては金斗山に住むという仙人が有名である。
本来「降龍」は仙人が四年に一度、民衆の前に山から下界に降り姿を現すという意味であった。
それを現実の拳法に具現化させたのが、中国拳法史上最大の奥義である降龍天臨霹である。
これを極めるには、両端に羽状形態を有する杖・棍などを尋常ならざる速さで回転させるための手首の力は勿論のこと、ずば抜けた平衡感覚が必要とされる。
現代のヘリコプターは前述の金斗山に住んでいたという仙人、聘李古浮(へいりこふ)の名前に由来するという事実はあまり知られていない。
日本曙蓬莱武術協会 武術総師範代・竹乃本秀路談