千遥と怜音は手をつないで学校から家へと歩いていた。2人は同じクラスで、仲良しのカップルだった。千遥は怜音に対して優しくて甘えん坊な性格で、怜音は千遥に対して素直で頭が良い性格だった。

「今日もお疲れ様、怜音ちゃん。テストどうだった?」
千遥は笑顔で怜音に尋ねた。

「うーん、まあまあかな。数学はちょっと難しかったけど」
怜音は控えめに答えた。実際にはトップクラスの成績を取っていることを千遥も知っているが、褒められるのが苦手な怜音は自慢しなかった。

「そうなんだ。でもきっと大丈夫だよ。怜音ちゃんはすごく賢いから」
千遥は怜音の頬にキスをした。

「やだよ、お姉ちゃん。人前でそんなことしないでよ」
怜音は顔を赤くして抗議したが、本当は嫌ではなかった。

「えー、恥ずかしい?でも私たちは恋人同士だよ?愛情表現くらいさせてよ」
千遥はわざとらしくふくれてみせた。

「そうだけどさ…でも周りに見られたらどうするの?」
怜音は周囲を気にした。