ロッテホールディングス(ロッテHD)傘下のロッテリアが運営するハンバーガーチェーン「ロッテリア」のゼンシ
ョーグループ(以下ゼンショー)への売却が決まった。

「『ロッテリア』って久しぶりに聞いた」「しばらく行ってない」──。そんな人も多いのではないか。無理もない。
店が少ないのだ。ロッテリアの店舗数は、ピーク時の524店から大幅に減り、今や358店。マクドナルドの「8分
の1」(2月末時点で2960店舗)、モスバーガーの「3分の1」(2月末時点で1274店舗)にも満たない。

近所に店がないから行かない。客が来ないから閉店せざるを得ない。「負のサイクル」の繰り返しで、競合との
差は大きく開いた。かつては「マクドナルド」に次ぐ存在だったはず。凋落したのはなぜか。マクドナルドばかり
見ていたからだ。

競合であるマクドナルドへの対抗意識が強すぎた。マクドナルドの銀座三越出店に対抗し、ロッテリアは1972
年、日本橋高島屋に1号店を出店。84年には、マクドナルドのセットメニュー「サンキューセット」(390円)に対
抗し、「サンパチトリオ」(380円)を発売した。その後、2社は激烈な価格競争に突入する。コストがマクドナルド
より高いロッテリアにとって、参入してはいけない戦いだった。

https://news.yahoo.co.jp/articles/9a53014c8dddeef4b6f5c8404f3eb69b2a816dc6