独身中年は狂う説、少し前まで自分には関係無いと思っていた。
ところが自分にもその波が来てしまった。もう全てが手遅れだが、正気と体力が残っているうちに書き残す。
せめて同じ轍を踏む人が一人でも減ることを祈る。

■ スペック

35歳、166㎝、63kg
年収500万(賞与無し、固定残業45、1000人ぐらいのJTCで役職付の事務職)
資産 現金と株と投資信託合わせて400万ぐらい。

■ 加齢による衰えは狂う前兆

加齢による衰えは、最初はほとんど気にならないレベルで、しかしある日突然重くのしかかってくる。30代前半までは何ともなかった体が、中年になると自分を裏切り始める。

・体力の低下
40時間、50時間とこなしていた残業が、急に辛くなってくる。満員電車1時間に耐えられなくなってくる。睡眠時間がどれだけあっても足りなくなる。
とにもかくにも疲れやすくなってしまい、そして回復しなくなる。体はずっと疲れたままで、元気な感覚を思い出せなくなる。

・思考力の低下
体だけじゃない。頭も疲れたままで、仕事中に無理やりフル稼働させるのが精一杯。それすらも徐々に動きが悪くなってきた気がする。それまでは意識しなくてもできたようなこと、簡単だったことが急にできなくなる。何かをするのに物凄い気力と集中力が必要になる。

・性欲の低下
下品な話で本当に申し訳ないが、事実だ。男性にとっては多分重要でもある。自慰行為の必要が無くなり、女性への興味が消え失せる。

■狂ってきた自覚症状

これだけならただの加齢症状で済んだのだが、明らかに狂ってきた部分がある。

・趣味が突然楽しめなくなった
趣味に生きて独身を謳歌するはずが、ある日突然興味が無くなってしまった。寝食を忘れてのめり込み、人生を捧げて良いと思った趣味が、それも複数。全く興味が無くなってしまい、途方に暮れている。人生の楽しみが突然消えてしまった。

・食事が辛くなってきた
加齢で胃腸が弱ってきただけとも思うのだが、とにかく食事の味がしない。油物は胃に収めるのがきつい。平日は昼と夜だけ頑張って食べるのだが、休日になると1回食べるかどうか。空腹感はあっても食欲が無くなり、むしろ次に続く問題の方が大きい。

・体が動かない
通勤が限界。帰宅すると膝から崩れ落ちてしまい立てないことも多い。食事を作る、洗濯をする、風呂に入る、掃除をする、生活の買い物に行く。こういう当たり前のことができなくなり、洗濯と風呂だけはギリギリ仕事の為に、社会性の為になんとかしている。
問題なのは週末で、ベッドから立ち上がれない。食事も風呂も億劫でしんどい。かろうじてトイレには行くが、後はひたすら眠るか横になっている。本当に何もできない。今これを書くのには力を振り絞っている。

・夜中に目が覚める
毎晩必ず悪夢で目が覚める。どんな夢かは覚えていないのだが、とにかく目が覚めると同時に、凄まじい量の処理できない情報の洪水が襲ってきて、その瞬間は間違いなく発狂している。荒らしが過ぎ去るのを叫びながら待ち、疲れ切ってもう一度眠るのを願うのみ。

・朝の目覚めが絶望
朝、目が覚める。その瞬間に強烈な絶望感が胸を支配して痛む。なんで、とかどうして、とかそういう理由は無い。ただただ自分の目が覚めてしまうことは絶望とイコールだ。

■教訓

結婚の限界年齢が35歳というのは、本当に理にかなっているラインだった。
体力、思考力、感性。そういうものが衰え始めてからの結婚や子育ては、そう簡単にできるもんじゃない。
そして何より、醜く狂った中年に家庭を持ち人並みの幸せを手に入れるチャンスなど来ない。
20代の内に、恋愛して、結婚して、子供を産み、家庭を築く。家と車を買い、資産形成もする。そういう当たり前の道を早くから目指さなきゃいけなかったんだ。