もし、目の前でお年寄りが転倒したら、どうするか――。

 日本なら、迷う人はいない。「大丈夫ですか」と声をかけて迅速に手を差しのべ、お年寄りの体を助け起こすであろう。

 しかし、現在の中国はそうではない。大半の人が助けるべきかどうか、逡巡(しゅんじゅん)してしまうのである。

 なぜ中国の人々は、こんな「単純なこと」で、悩んでしまうのか。