イラン・イラク戦争の1985年3月12日、イラク軍によるイランの首都テヘランに対する空爆が始まった。
フセイン大統領は「3月19日20時半以降はイランの上空を飛ぶすべての飛行機を撃ち落とす」という声明を発した。
宣言後、イランに住む外国人についてはそれぞれが国籍を置く国の軍隊、ないしは民間航空会社を使っての脱出が計られた。
在イラン日本人200名以上は脱出方法が見つからずに生命の危機に瀕していた。
日本大使館の野村豊大使は、トルコ大使館のビルレル大使に窮状を訴えると大使は「わかりました。ただちに本国に求め、救援機を派遣させましょう。トルコ人ならだれもが、エルトゥールル号の遭難の際に受けた恩義を知っています。ご恩返しをさせていただきましょうとも」
と答え、大使の要請を受けて2機のトルコ航空機がテヘランへ派遣された。