QB「何でも願いを叶えてあげるよ!」 俺「ファイブスター物語を完結まで読ませてくれ」
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
QB「いや君に言ってないんだけど」
妹「そうだよお兄ちゃん! 魔法少女になるのは私なんだからね」
俺「QBが見えてる以上、僕にも才能あるんじゃないの?」
QB「無いこともないけど、まずは妹の方からだね」
俺「そういうもんか…… では先にどうぞ」
QB「さぁ妹、願いを言うんだ」
妹「う〜ん…… 何にしよ」
俺「ファイブスター物語完結まで頼む」
QB「人の話聞けよ」 俺「いや聞いてるよ。願いを叶えてくれるんだよね?」
QB「叶える代わりに、魔法少女になってもらうけどね」
俺「だからファイブスター物語を完結まで読みたいって言ってるじゃないか」
QB「都合のいいとこしか聞いてねーだろ! お前じゃねぇんだよ! 妹の願いを叶えたいの!」
妹「でも私、願いとかないし…」
俺「僕はあるよ」
QB「お前は引っ込んでろ」 QB「でもまぁ、願いがすぐに思いつかないっていう子も多いよ」
妹「まぁ、そうだよね」
俺「ファイブスター物語を完結までだな」
QB「すぐパッと出てくる方が珍しいくらいだよ」
俺「こうして出してるじゃないか! どうして無視するんだ!」
QB「お前いい加減にしろよ!」
妹「二人とも、朝っぱらからケンカしないで!」
俺「ごめんなさい」
QB「もう妹は学校に行く時間だろう? 落ち着いて考えてくれたらいいよ」
妹「QBも家にいるならお兄ちゃんと仲良くね。行ってきま〜す!」
俺「行ってらっしゃ〜い」
QB(コイツは働かないのか……?) ーー学校ーー
妹(やっぱり魔法少女になるなんて怖いからいいや、って断ったらQBどうするんだろう)
妹(他の子のところに行くのかな)
妹(どうしよ。友達とかにも相談できないしなぁ)
謎のテレパシー『今日の宿題また難しそうだからさ、教えてよ』
妹「いいよ〜」
杏子「んんっ!?」ガタッ
妹(!? 思わず返事しちゃったけど…… 佐倉さんだっけ? あんまり話したことない…)
杏子「もしかして今の、聞こえてた?」
妹「う、うん…」 杏子「新しい魔法少女の勧誘なんて、アイツまだやってたのか」
妹「うん、でも断ろうと思ってて」
杏子「それがいいよ。あんまり街に魔法少女が増えても困るし」
妹「杏子さんを入れて五人もいるんだね」
杏子「あたしらはまだ仲良くやってる方よ。魔法少女同士の縄張り争いなんて珍しくもないんだから」
妹「そこへ私とお兄ちゃんも入ったらあぶれちゃうもんね」
杏子「一気に二人はキツいなぁ…」
杏子「え、なに? お兄さんもなの!?」
妹「うん… なんかね、好きなマンガの最終回読みたいって」
杏子「……言っちゃ悪いけどバカじゃねーの」
妹「お、お兄ちゃんはバカじゃないよぉ」 ぼく「ゴティックメードじゃなくてモーターヘッドにデザイン戻して完結まで続けてくれ」 >>6
それどころか後1、2回はデザイン変えちゃいそう ガラッ
妹「お兄ちゃん、同じクラスの佐倉杏子さんって子が…」
俺「それで腕上げる時は回転じゃないの! モーターヘッドはパネルラインが全部可動部になってて」
QB「ああ、ここが動くんだね」
俺「そうそうそう! すると肩の装甲が連動して自然な感じで覆ってくれるわけ!」
杏子(……うわぁ)
妹「お兄ちゃん、遊んだらちゃんと片付けてね」
俺「任せて。 あら妹のお友達? いらっしゃい」
杏子「あ… おじゃましてます……」
QB「知らなかったよ。杏子も妹の友達だったなんて」
杏子「…近頃見ないと思ったらお前、何やってんだ?」
俺「仲良し?」
杏子「良くはないよ」 >>7
モーターヘッドが1986年から2003年までの17年間
GTMがその頃から考え始めたとして、今年で20周年
周期的にはそろそろやってしまってもおかしくない気はする >>11
そこまでやっちゃったらデザインがどうかとか抜きにしてその元気さとハングリーさに尊敬の念しか湧かんわ 杏子「お兄さん、なんかマンガの最終回読みたいとか」
俺「そうなのよ。でもQBが乗り気じゃないの」
QB「いや叶えねぇって言ってんだろ!」
俺「そこでこのマンガのことを知ってもらえればQBの気が変わるんじゃないかと、いろいろ教えてみたのだ」
QB「マンガ本編よりも設定の話ばっかりだったような」
俺「だから本編を最後まで読みたいと言ってるんじゃないか! いい加減にしろ!」
QB「するのはお前だ! とっとと妹を説得しろよ!」
俺「妹が魔法少女なんてお兄ちゃん許しません!」
杏子(アホだこいつら……) 杏子「あの… まずお兄さん、ソイツ宇宙人で感情がないとか言ってたから」
俺「そうなの?」
QB「そうだよ」
杏子「マンガというか何かを好きになって気が変わるとか、たぶんないよ」
俺「僕が今日一日働きもせずに教えてきたのは無駄だったのか……」
QB「働けやクソニート」
妹「お兄ちゃんはニートってわけじゃないよおぉ」
杏子「そこまでして願い叶えられても困るんだけどな」
妹「そうだ。お兄ちゃん、杏子さんが魔法少女になるのやめた方がいいって」 俺「そうか杏子ちゃん、アニメ誌はアニメージュ派なんだね」
杏子「誰でもアニメ雑誌を読んでる前提で話を進めるな」
俺「違うの?」
杏子「そういうの好きな友達から話聞いたりはするけど、自分で読んだことはないかな」
俺「よし、まずそこからか」
杏子「いやアニメの話よりもまず魔法少女にならないで欲しくて来たんだけど」
俺「しかし僕もファイブスター物語の完結がですね」
杏子「マンガの最終回でしょ? そんなの待ってたらそのうち読めるじゃん」
俺「読めるように杏子ちゃんからもQBに言ってやってもらえませんかな」
杏子「止めに来たって言ってんだろ!」
QB「そいつの相手疲れるでしょ」
杏子「どうりで近頃QBが出てこなかったわけだわ」 俺「じゃあ杏子ちゃんたちと張り合う必要なく魔法少女になればいいわけか」
杏子「そんなのあったら、魔法少女同士の縄張り争いなんて起こってないよ」
俺「なかなか都合よくいかないもんだね」
妹「やっぱりやめようよ」
杏子「魔法少女になったらしょっちゅうそういう戦いに巻き込まれるんだぞ」
俺「魔法少女でもないのによく女の子にバトルを挑まれるんですがどうしたら」
妹「お兄ちゃん、それはバトルとは言わないと思うよ…」 ーー翌日 学校ーー
まどか「新しく魔法少女になる子?」
妹「私じゃなくて、お兄ちゃんがなろうとしてるの」
まどか「男の子でも魔法少女になれるものなんだね」
マミ「仲間が増えるのは嬉しいけど、この街で活動するならうまくやっていけるかしら」
杏子「それ以前の問題がけっこうあるような…」
まどか「ひとまずお兄さんがどんな人か会ってみたいね」
妹「じゃあ今日うちにくる?」
マミ「いきなり押しかけちゃっても大丈夫かしら」
妹「平気だよ。でも今日は私が掃除当番だから、少し待ってもらうけどいい?」
まどか「ありがとう。じゃあ待ってるよ。ほむらちゃんはどうする?」
ほむら「私は今日は…」
杏子「いや、ほむらはダメだ! 来るな! 少なくとも最初のうちは」
ほむら「そんなに!?」
杏子「いやソイツ、ほむらとすごい相性悪そうっていうか… 会ったら絶対話がこじれる気がする」
まどマミ「あ〜……」
ほむら「そこまで言うなら、落ち着くまで私は待ってるわ。どのみち今日は友達と会う予定があるし」 まどか「ところでお兄さん、もう願いは決まってるの?」
杏子「それなんだけどさ、ファイブスター物語っていうマンガ知ってる?」
マミ「聞いたことないわね」
まどか「知らないなぁ…」
ほむら「金色のロボットが出てくるやつね」
妹「きっとそれだね」
杏子「よく知ってたな。マンガとか詳しかったっけ」
ほむら「入院してた頃は友達とニュータイプを回し読みしてたし」
ほむら「男の子たちはよくロボットの話してたから」
杏子「…お前、男の友達なんていたんだな」
ほむら「いるわよ。病院関係ではないけど、今日この後会う人もそうよ」
まどか「じゃあまずはわたしたちで様子見てくるね」 ーー俺家ーー
妹「ただいま〜! お兄ちゃん、他の…」
ほむら「すごいね、これ自分で塗ったの?」キラキラ
俺「塗った後紙ヤスリと研磨剤で磨くんですぞ。やり方教えてあげるよ」
ほむら「ありがとう! 私も練習したら、お兄ちゃんみたいにきれいに作れ …あ」
妹「あの… 他の魔法少女の子も連れてきたよ」
杏子「お、おぅ……」
ほむら「……」スチャッ
ファサッ
ほむら「奇遇ね。こんなところであなたたちに会うなんて」
杏子「…あたしさ、時々どっちが本物のほむらかわからなくなるんだけど…」
まどか「なるよね」 ・
・
・
ほむら「ファイブスター物語を完結まで読みたい。その気持ちは私にもわかるわ」
マミ(私たちと同じ街でやっていけるかと思ったけど)
まどか(ほむらちゃんと仲良くやってるくらいだし)
杏子(まぁそこは大丈夫かな…)
俺「ではみなさん僕が魔法少女になるのを承認ということで」
QB「俺が認めてねーよ! なんで妹の願い叶えにきたのに、兄の相手しなきゃいけないんだよ!」
妹「そう言われても、私はならなくていいから、お兄ちゃんの番ってことで」
ほむら「QBからしたら、手ぶらで諦めるより一人でも叶えた方がいいでしょう」
QB「う〜ん、それはあるなぁ…… じゃあ俺くんの願いを叶えてあげよう」
俺「やった!」 俺「一気に最後まで読んじゃったら楽しみがないし、連載はリアルタイムで続けていい?」
QB「いいよ」
ほむら「でもファイブスター物語って、完結までまだ何年かかかりそうよ」
QB「所詮は地球人の作る物語だろう。僕たちの時間の感覚では大した問題にはならないよ」
妹「宇宙人って気が長いんだね」
俺「その間にケガや病気で死んだりしたら死にきれんですぞ」
ほむら「完結まで時間の流れを定期的にリセットするとかはできるかしら」
杏子「サザエさん時空にする気かよ」
QB「できるよ。じゃあそうしてみて、完結の願いが叶い次第俺くんには魔法少女になってもらうよ」
俺「その間に衣装デザインして待ってるわ」 ・
・
・
ーー翌年の四月ーー
マミ「卒業したのにまた三年生なんて、不思議な気分ね」
まどか「わたしたちもまた二年生だよ」
杏子「習ったとこ覚えてたらラクなのにな。あのマンガはまだ続いてるの?」
ほむら「続いているわ」
シュバッ
俺「もうすぐ魔導大戦も最終決戦にさしかかりそうですぞ」
まどか「それ終わったら俺くんも魔法少女かぁ」
俺「いやまだまだ続くのよこれが。今の大戦も元々年表になかったような戦争だし」
ほむら「スタント遊星の話見たいって、お兄ちゃん言ってたよね」 ・
・
・
ーーそれからさらに数年後ーー
映画館から出てきた俺「…よかった……」
ほむら「よかったねぇ…!!」
妹「なんかすっごいうるさかったね… まだ耳が鳴ってる」
俺「あ、それはこの映画館が直管爆音上映だから」
妹「なんでそんなとこで観るの!? そもそもなに直管って!」
俺「だって44分間の奇跡が映画になるって言ったら」
ほむら「一番いい音の映画館で観るしかないでしょ!」
QB「それより原作はいつになったら再開するんだよ!」
俺「まさか映画のために5年も止めるとは思わなかったよね」
ほむら「前のGTMの時よりは短くて済んだじゃない」
QB「映画も無事公開されたことだし、早く進めて欲しいよ」 ーーしかもさらに十数年後ーー
俺「そろそろ戦後処理編も終わりかな」
QB「そしたら3100をちょろっと済ませて大侵攻だね! これで主だったイベントは終わるよね!」
ほむら「まだ3100の前フリの話がありそうだよ」
杏子「話作る方もすごい根性だな……」
まどか「わたしたちってもう普通に生きてた頃よりも、この時空の方が長くなっちゃったね」
マミ「まだまだ続きそうかしら」
QB「これいつまで待ってればいいんだよ!」 ・
・
・
妹「ただいま〜! お兄ちゃん、荷物届いてたよ。この間の懸賞のじゃない?」
俺「んほおおおお!!! ファイブスター物語連載600周年の記念フィギュアが!!」
妹「よかったね〜」
俺「今度ほむらちゃんが来た時に見せてあげなくては」
妹「一旦帰って着替えたら来るって言ってたよ」
QB「それで話は… 話は進んでるのかい?」
QB上司「進んでなくてももう終わりだぞ」
QB「上司!? ど、どうして」
妹「…誰? 他のQBなの?」
QB「本国で地球各地のQBに指令を出しているまとめ役さ」
妹「そんな偉い人がどうして……」 QB上司「我々の活動目的については話してありますね」
俺「なんか宇宙のエネルギーをナントカカントカするっていう」
QB上司「その通りなんですが、願いを叶えるために使われているエネルギーのためにだいぶ足が出ていまして」
QB「それはこのバカが無茶するからですよ!」
妹「ごめんなさい…! うちの兄が」
俺「ん、じゃあこのままだと宇宙スカスカの危機?」
QB上司「そうなる前にと、願いの元になるマンガの作者を止めに行った個体が全員返り討ちに遭ったもので」
QB上司「ついには地球からの撤退が決まりまして、申し訳ないのですが契約の破棄をお願いに参りました」
俺「それならもうちょっとゆっくりしていきませんか」
QB上司「いえお構いなく。もうこのQBも連れて帰らなくては」
俺「お構いというか、最後にあなたをすっごい殴りたいであろう人がもうすぐ来るので」 まどか「え、じゃあわたしたちも元の体に戻ってるの?」
杏子「ホントだ。変身できない……」
マミ「まさかこんな形で引退することになるとは思わなかったわね」
杏子「でもマンガの最終回は読めなくなっちゃうかもしれないんだな」
まどか「これまで何百年もかかってまだ続いてるんだもんね」
俺「願う前の時点で連載と並行してだいぶ先のシナリオまで書いてあったし、今ならそうとう進んでるはず」
まどか「じゃあもう完結まで用意してあるかもしれないんだ」
俺「まぁこう言っちゃ何だけど、作家としてももしものことがあった場合の備えとかはしてあると思う」 杏子「マミみたいにマネしてマンガ描くの上手い人とかいっぱいいそうじゃん」
マミ「やめて」
杏子「そういう人連れてきたらずっと続けられそうだな」
俺「そこまでしっかり準備したうえで」
俺「やっぱり作家が力尽きたら、それ以上は続けないと思う」
妹「せっかくQBにお願いまでして続けてもらったのに、残念だね」
俺「まぁ、そもそもこのマンガって読者の誰も完結するなんて思ってないですし」
ほむら「それに、元々読みたかった部分はもうだいたい描いてもらったもんね」
俺「あえて未完、というのもまたいいんじゃないの」
杏子「……お前らもしかして、最初から完結しないの知ってて願った?」
俺&ほむら「当然」
おわり ほむらちゃんに同年代の男友達とかいたらいいなと思いました ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています