明豊(大分) 7-5 一関学院(岩手)

コロナの影響で変則的な日程のこの夏。まだ登場していない学校もいる中、両校とも2試合目の登場である。
先手を取ったのは一関学院。初回に2アウトからトゥギャってチャンスを作ると4番・後藤がしぶとくレフト前へ。
これで1点を奪うと、2回には明豊先発・中山の牽制やらかしなどもあり、最低限とタイムリーでもう2点。
3-0と序盤は一関学院のペースだったが、一関の先発・小野涼のコントロールが今日は怪しい。
それに付け込みたい明豊だったが、3回はマジャられ、その後のチャンスに4番・竹下がゲッツーとつながらない。

それでも明豊は4回に一関のやらかしもあってノーアウト一、三塁のチャンス。
ゲッツー崩れで1点を返すと、2アウトになってから一関は早くも小野涼から寺尾にスイッチ。
が、寺尾は初戦と同様に小野涼の残したランナーだけきっちり帰してしまい、3-2と明豊が1点差に詰め寄る。

これで明豊ペースか、と思いきや明豊は5回の攻撃で寺尾の前にニュース間攻撃に倒れてしまう。
するとその裏、明豊サード・宮崎が連続やらかし。リリーフしてからノーヒットピッチングの2番手・野村の足を引っ張ると、
この後4番・後藤のヒットで満塁となってから5番・小野唯の最低限で一関が再びリードを広げる。
しかし、ここでムードを引き戻すプレーが出る。6番・小松が初球を打つと三塁側ベンチへのファウルフライに。
これを追いかけた明豊キャッチャー・鈴木が三塁側の一関ベンチにダイブ。捕球はならずもガッツを見せる。
すると直後の6回表に先程蜂の巣にダイブした鈴木が右中間へのお誕生日を放って再び1点差に詰め寄る。

と、ここでVIPが鯖落ち。多くの住民がヤキモキするその裏で試合の流れは目まぐるしく移り変わる。
7回には寺尾が先頭によんたま、ヒットとランナーを貯めたところで1年生・高沢が甲子園初マウンドに。
内野ゴロの間に明豊が追いつくと、5番・桃之介の長打でついに明豊が逆転に成功する。
この夏の甲子園で初めて追いかける側に回った一関だが、その裏に4番・後藤がタイムリーですかさず追いつく。
約25分の鯖落ちが明けて迎えた8回表には明豊がよんたまのランナーを出すと、代打・石川がショートへのゴロ。
バウンドが変わって一関ショート・原田にタマブレーク。ゲッツーを取り損ねてランナーが得点圏に残る。
ここでこの日ここまで全打席出塁の明豊1番・高木の当たりは三遊間へのハーフライナー。
これをタマブレークされたばかりの原田がダイビングキャッチ。抜けていれば1点、という場面をしのぎ切る。

互角のまま迎えた9回、明豊アルプスは無限南こうせつを発動。するとここで一関3番手・高沢はペースを乱したか。
ヒットの後メイデンの処理を誤って内野安打にしてしまうなど、満塁のピンチを背負ってしまう。
ここで明豊6番・牧野に勝ち越しタイムリー、お誕生日を打っている鈴木に最低限。明豊が2点のリードを奪う。
後続を一関4番手・大瀬が前日の明徳・ファラオ吉村を彷彿とさせるフォームで断ったがこの2点はあまりに重すぎた。
その裏、先頭のタマブレーク原田がヒットで出るも、2番・千田の強攻策は実らず最悪のゲッツーに。
最後は3番手・森山が三振で締めてゲームセット。一進一退の攻防を制した明豊が3回戦進出を果たしている。
一関学院は初の甲子園2勝はならず。だが、昨夏ベスト4を倒し、昨春準優勝校を苦しめた戦いぶりは見事だった。