鳴門(徳島) 2-8 近江(滋賀)

今年の主人公、近江・山田とセンバツで大阪桐蔭相手に力投した鳴門・冨田の投げ合いが予想された一戦。
しかし、試合は初回から点の取り合いに。鳴門は内野安打のランナーを置いて4番・前田。
山田の148キロ真っ直ぐを弾き返してライトオーバーのタイムリー3ベース。鳴門が先手を取る。
だが、山田はひるまない。その裏に2アウト二塁で打席に入るとセンターへのタイムリー2ベース。
自分で取り返していくスタイルであっという間に同点に追いつく。

が、そんな山田をバックが援護できない。2回は2つのやらかしが絡んで鳴門がノーヒットで勝ち越し。
これで山田にエンジンがかかったか。毎回のように三振を奪い、5回までに8つの三振を奪う。
一方の鳴門・冨田はコントロール重視。毎回ランナーを背負う我慢のピッチングが続く。
4回は1アウト満塁のピンチを背負うが二者連続三振でピンチ脱出。キャッチャー・土肥のガッツポーズも出る。
ようやく訪れた好投手の投げ合いという展開に胃もたれ気味のスレもホッと一息つく。

次の1点をどちらが取るかというところで近江は5回にも冨田からチャンスを作る。
2アウト二塁で4番・山田を迎える場面で、山田を申告敬遠で歩かせてマニアを喜ばせたところで5番・横田。
2失点目につながるやらかしをしていたが、高めに入った冨田の変化球を叩いて汚名返上のライトオーバー。
逆転の2点タイムリー3ベースを放つと続く6番・石浦も追撃のタイムリー。近江が4-2と試合をひっくり返す。

この試合初めてリードをもらった山田はここから投打に絶好調。
7回は下位打線とはいえ三者連続三球三振の離れ業を演じてスレをどよめかせると、
その裏は先頭打者で登場して2ベース。この回は3本の2ベースなどで3点を追加。冨田を完全に攻略する。
結局近江は3やらかしがありながらも打つ方では2番・清谷が5打数4安打、6番・石浦は4打数4安打の大当たり。
山田の前後に絡むバッターもよく打って大量リード。9回は山田を早めに下げられるまでに至った。

鳴門は頼みの冨田が中盤以降攻略され、山田・星野のリレーの前に15三振を喫するなどもう一つ援護もできず。
センバツに続き躍動するチアや第九をアレンジした新曲を持ち込んだブラバンなどアルプスはスレの耳目も集め、
守備もノーエラーで踏ん張ったがくじ運の悪さにも泣かされて春夏続けて初戦敗退となった。