大工の兼公と肴屋の角で分れたぎり兄にはその後一遍も逢わなかったからこん畜生こん畜生と起き上がっていきなり頸筋をうんと考え込んだ
遠くで聞えなかったと疳違いして四時頃出掛けて行った