奄美海洋展示館(奄美市)の学芸員、折田大志さん(24)が国内初確認とみられるウツボを奄美大島の海で発見した。体長約50センチで、台湾と南太平洋のマルケサス諸島でしか見つかっていない珍種。24日の同館改装オープンに合わせて展示する。
ウツボなどウナギ目に詳しい北九州市立自然史・歴史博物館の学芸員、日比野友亮さん(33)によると、見つかったウツボは学名「Gymnothorax shaoi(ジムノトラックス・シャオイ)」。2007年に台湾で新種として発表され、その後、マルケサス諸島で2例目が見つかった。

 黒い斑点模様と黄色がかった背びれが特徴で、詳しい生態は分かっていないという。日比野さんは「奄美大島より南方の海から黒潮によって運ばれてきた可能性がある」としている。

 折田さんが1月中旬、海釣りをしていたところ、捕獲した。展示館のツイッターに写真を載せたところ、専門家らから連絡が相次いだという。

 折田さんは「奄美大島近海では新種が見つかりやすいと言われており、いつか自分も発見したいと思っていた。ウツボをきっかけに海や展示館に興味を持ってくれる人が増えてほしい」と話していた。

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