コメディアン出身のゼレンスキーは2015年に主演ドラマ「国民のしもべ」が大ヒットし、19年4月の大統領選で初当選しました。ところが、当初は70%以上あった支持率も、政界に蔓延(はびこ)る腐敗を正せずに急降下、1年後には30%ほどに落ち込み、現在はさらに低迷しています。そこで支持率上昇のために、反ロシア感情を高め、領土の回復を試みようと動き始めました。

 14年に親ロシア勢力が一方的に独立を宣言した東部の「ドネツク」「ルガンスク」両“人民共和国”の人たちは、多くがロシア語を話し、ロシア正教を信仰し、自らをロシア人だと認識しています。すでに70万人がロシア国籍を取得しているともいわれ、この地を取り戻そうとするゼレンスキーに対し、プーチンがそれを許せば国民を見捨てることとなり、政権が瓦解する可能性もある。そこで軍事介入というオプションを選んだのです。

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