父「子ガチャ外れたな」母「なんでこんな子が出来ちゃったのかしら」
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父「3×3は?」
少年「え、えーと……」
父「ったく、こんなのも出来ねえのかよ!」バシッ
少年「あうっ!」
父「俺がお前ぐらいの時はもう割り算まで完璧だったぞ!」
少年「ごめんなさい……」
父「謝るくらいならしっかり勉強しろ!」
バキッ! ドカッ! 父「なにやってんだ?」
母「絵を描かせてるんだけど……」
少年「……」カキカキ
父「……ヘッタクソだな」
母「でしょ」
父「こんな落書きしか描けないなんて情けねえぞ!」バシッ
母「見てらんない! 破るわ!」ビリビリッ
少年「ああっ……」 父「ほら、ボール」ヒュッ
少年「いだっ!」ガンッ
父「なんで捕れねえんだよボケ!」
少年「ごめんなさい……」
父「ほら、とっとと投げろ!」
少年「はい」ヒュッ
父「どーこ投げてんだヘタクソ! オラァッ!」ビュンッ
ガンッ!
少年「ぎゃっ!」
父「そんぐらい捕れ! カス!」 父「ったく、なんなんだよこのガキは……」
父「勉強もダメ、芸術もダメ、スポーツもダメ」
母「内気で、ユーモアもないし、ゲームですらヘタクソ」
父「俺らはともに文武両道で、一流大を出た人間だ。それなのに、なんでこんなガラクタが生まれちまうんだよ」
母「ホントよね。私たちの子なら、末は博士か大臣かって期待してたのに」
父「なぁ、ホントに俺の子か!?」
母「あの子が産まれた時、血統書の代わりだってDNA鑑定だってしたでしょ!」
父「そうだけどよ。くそっ、こいつが俺らの遺伝子受け継いでると思うと泣けてくるぜ」
母「自分が情けなくなるわ」
父「子ガチャ外れたな」
母「なんでこんな子が出来ちゃったのかしら」 父「どうする……あんなの育てたくねえぞ」
母「ホントよね。お先真っ暗」
父「いっそ殺しちまうか?」
母「そうしたいのはやまやまだけど、それは流石にまずいわ」
父「バレたら終わりだもんな」
母「うん……」
父「だけどあれを育てるのもなぁ。才能ない奴を育てる育成ゲームなんてクソゲーにも程がある」
母「モチベーション続かないわ……」 今のところゴミみたいにおもんないけどただの胸糞系? 父「なら、もう一人作るか!」
母「!」
父「今度こそガチャ当てられるように祈りながら作れば、きっといい子ができるさ!」
母「そうね、そうしましょ!」
――――
―― おぎゃあ、おぎゃあ……
ナース「元気な女の子ですよー!」
母「産まれたわ……!」
父「よくやったぞ!」
少年「わぁっ!」
母「どう?」
父「うん、いい顔をしてる。きっと今度こそいい子だ。俺たちの才能を受け継いだ子だ」 母「抱いてあげて」
父「よし……」
赤子「ばぶ、ばぶ」
父「頼むぞ。俺たち夫婦に相応しい出来のいい子に育つんだぞ〜」
少年「ぼくにも見せて……」
父「近づくんじゃねえよ!」バシッ
母「赤ちゃんにあんたの出来の悪さがうつったらどうするの!」
少年「ごめんなさい……」 ――
赤子「パーパ、マーマ……」ヨチヨチ
父「おおっ、もう喋れるぞ!」
母「すごいわ!」
父「この子は期待できる! まさしく俺たちの子だ!」
母「ええ、大切に育てましょう!」
少年「あ、あの……お腹すいた……」
父「うるせえ!」
母「一人で適当に食べてなさい!」
少年「うん……」 ――
父「5たす5は?」
妹「じゅー!」
父「おおっ、すごいぞ!」
母「この年で足し算が出来るなら将来有望ね!」
少年「すごいすごい!」
父「お前がすごくないからもう一人作るはめになったんだぞ! ヘラヘラ笑ってんじゃねえ!」
母「そうよ! この子に悪い影響及ぼしたら捨てるからね!」
少年「気を付けます……」 妹「……」
父「もうこんな難しい本読んでるのか!」
母「そうなの、自分から欲しがって……」
父「いや、これはすごい。俺たち以上の天才だ」
母「そうよ。子ガチャ大当たりってやつね!」
父「長男が大外れだったから、やっぱり釣り合いは取れるもんだな」
母「ホントね、神様は見てて下さるのね!」
少年(すごいなぁ……)
妹「……」チラッ
少年「!」
妹「……」ニヤニヤ
少年「……!」 クリスマス――
父「クリスマスプレゼント買ってきたぞ」
妹「わぁい!」
妹「開けてもいい?」
父「いいぞ」
妹「わっ、欲しかった人形だ! ありがと〜!」
父「いつも勉強頑張ってるからな。これぐらい当然だよ」
母「さ、ケーキを三等分したわ。家族三人で仲良く食べましょ」
妹「……」ニヤニヤ
少年「……」 学校で――
同級生A「お前って何やらせてもダメだよな」
同級生B「ホントだぜ、こないだもドッジボールで足引っ張りやがって! ふざけんなよ!」
少年「ごめん……」
同級生A「ごめんで済んだら警察いらねえんだよ!」バキッ
少年「ぎゃっ!」
同級生B「マジでお前この世から消えろよ〜、お前のバカさが感染してクラスみんなまでバカになったらどうすんだ」
ギャハハハハ……
少年「……」 少年「ただいま……」
母「お帰り。あら、どうしたの、びしょぬれで」
少年「友達に水かけられて……」
母「そんなびしょぬれで家に上がっちゃダメよ。乾くまで外にいなさい!」
少年「はい……」
父「いじめか……どうせなら殺してくれればよかったのにな」
母「ホントよね。ゴミを処分する手間が省けるわ」
父「悲しむふりすりゃ慰謝料ゲットできるかもしれないし」
母「あ、それいい! あ〜あ、誰かあの子を殺してくれないかしら」 少年「なかなか乾かないな……」
少年「ハーックション!」
妹「……」
妹「……」ニヤニヤ
妹「……」タタタッ
少年(ぼくを見るといつもニヤニヤするよな……)
少年(まあ、しょうがないよな。ぼくは本当にダメな奴だし……)
少年(妹までぼくのせいでいじめられることがないといいけど) ある日――
父「今日は遊園地に行こう!」
妹「ワーイ!」
母「三人で一日楽しみましょうね!」
妹「うん!」
父「お前は留守番してろよ」
母「家の掃除でもしときなさい。それぐらいしか役に立たないんだから」
少年「はい……」 少年「掃除機を……」ズー…
少年「上手にできないなぁ。もっと上手くならなきゃ」ズー…
プルルルル…
少年「電話だ。もしもし?」
妹『あ、お兄ちゃん!』
少年「どうしたんだい?」
妹『落ち着いて聞いてね……』
妹『パパとママが……死んじゃったの!』
少年「!!!」 ワイワイ……
「遊園地の帰り、事故だったそうだよ」
「家族三人で車に乗ってて、娘さんだけ助かって……」
「二人とも子供なのに、両親を亡くして可哀想にねえ……」
妹「お兄ちゃん……」
少年「……」 親戚「お父さんとお母さんの顔を最後に見てあげて……」
少年「はい……」
少年「……!」
少年「お父さん……お母さん……」ポロポロ…
少年「うわぁぁぁ〜〜〜〜〜〜ん!」
少年「なんで……なんでぇ……! 生き返ってよぉ……!」
妹「……」 妹「お兄ちゃん……」
少年「!」ハッ
少年(そうだ……これからはぼくが妹を守らなきゃいけないんだ)
少年(妹はぼくよりずっといい子だけど、それでもぼくはお兄ちゃんなんだから)
少年(お父さんお母さんの分まで……)
少年「聞いてくれ」ガシッ
妹「!」
少年「頼りないかもしれないけど……君のことはぼくが守るからね!」
妹「うん……!」
妹(パパ、ママ……) >>41
母:鳥に食われる
姉1:焼けた靴を履かされて死ぬまで踊らされる
姉2:シンデレラに謝罪して許される+いい男と結婚
こんな奴もあるんだっけ? 妹(あんたらを葬るのは簡単だった)
妹(食事に微量の薬を混ぜて、車に分からないぐらいの細工をして、事故死するよう仕向けた)
妹(事故の瞬間、安全なポジションにいれば、私は助かる。全て計算通りだ。警察も私を疑うことはないだろう)
妹(あんたらは“子ガチャ”なんて話をしてたけど)
妹(あんたらみたいなクソ親をそれでも愛し続けたお兄ちゃんは……あんたらにとって“大当たり”だったんだよ)
妹(そして私が大当たり? とんでもない……“大外れ”だよ)
妹(あんたらは死んでも理解できないだろうけどね。せいぜい地獄で苦しむがいいさ) 少年「いつまでも泣いてちゃダメだよね。ぼくについてきて!」
妹「うん!」
妹(ああ、どんな時も人を恨まず前向きな優しいお兄ちゃん。私の大好きなお兄ちゃん)
妹(好きすぎて、ついついお兄ちゃんを見るとニヤニヤしてたよ)
妹(あいつらが死んだからやっと堂々とイチャイチャできるね!)
妹(私は子ガチャでは大外れだったけど、妹ガチャとしては大当たりだから安心してね)
妹(さて、次はお兄ちゃんをいじめてる連中を……)
END 妹。゚(゚´ω`゚)゚。
妹はお兄ちゃん思いだったんだね イイハナシダナー
兄は妹にちゃんとフラグ立ててたんだろうなって こういう長男みたいなやつが強者ってよく謳われるけど反吐が出るんよ >>60
こういう奴がいざとなった時に動けるなら間違いなく強者よ
現実はまあうん ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています