企業の働き方やキャリア形成に関する新たな取り組みを顕彰する「GOOD ACTIONアワード」に、山陰パナソニック(出雲市渡橋町)が島根県内企業としては初めて選ばれた。入社1年目の社員に青春18きっぷを渡し、ひとり旅をさせて意識改革を図る研修内容が評価された。

 アワードは、転職サイトなどを運営するリクナビNEXT(東京都)が主催し、今年で10回目。山陰パナソニックは入賞(3社)に次ぐCheer Up賞(4社)を受賞した。

 同社は2022年度から、新入社員研修として青春18きっぷで5日間の旅をさせる取り組みを実施。行き先やテーマはすべて社員自身で計画し、「毎日10人以上に話しかける」というルールを設定して旅の様子を交流サイト(SNS)で発信する。こうした取り組みを通じて、新入社員の離職はないという。

 SNSを効果的に使って社内風土を改革し、社内のコミュニケーションを活発化させて中堅以上の社員にも好影響を与えているとした。

 5日にリクルート本社(東京都)であった表彰式で、賞状とトロフィーを受け取った山陰パナソニック人財戦略部の船井亜由美さんは「今後は社内全体で挑戦できるような取り組みを考えていきたい」と意気込みを語った。