オタクは皆から後ろ指をさされる趣味だ。今までもそのことを言うと妙な顔されるのが常だった。もちろん恋愛なんてありえない!二次元だけでお腹いっぱいなのである。
 そんな僕は14歳、現役中学2年生だ。帰宅部なので今日の放課後はなんのアニメを見ようかと思っていた昼休み、幼なじみの元気っ子、相沢逢が話しかけてきた。正直、うざったいのであるが…。
 「達くん(僕の名前だ)!最近なんのアニメ見てるの〜?」
 そう、こいつは顔も良く陽キャであるという僕と対極の属性をもちながら、オタクっ子だったのだ!光に集まる虫の如く、クラスの皆からの視線を感じる。あぁ、これだからコイツと話したくない…僕がオタクってバレてしまうからだ。
 そんな中学生活、恋愛とは無縁であった僕と相沢との夏休み、オタ活、そして青春(むず痒いな)。そんな物語を、物好きは一読してくれたら嬉しいものである。